「不思議な写真」



緒言
 2003年10月発行の「星星峡」に掲載された作品。光原せんせらしい雰囲気でいっぱいの作品です。

ISBN C-CODE
出版社 幻冬舎 価格 \200
ページ数 22/88ページ 発行年月 2003年10月


「不思議な写真」
主要人物
坂元零司、沢渡颯月(サワタリサツキ)、池辺芹奈
ストーリィ(略)
 三つの山と海に囲まれた美しい町。零司の父親が経営する喫茶店に入り浸る沢渡颯月は作家兼、大学の非常勤講師。と聞こえは良いのですが、実際は可成りのぐうたらさん。そんな彼女の大ファン芹奈は零司の幼なじみ。作品のネタになれば、と不思議な写真の話を始めました。
感想
 語り手の零司、彼のつぶやき,テンポ,行動が光原作品独特の雰囲気を醸しだします。そして颯月、名前を見た瞬間に今回の最重要人物だと分かりました。何故でしょう…「颯」って字がポイントなのかな? ビビッと脳が反応しちゃいますね。この人ってモデルいるのかなぁ…光原せんせ自身の一面だったり、理想像とか願望を反映させたりとか…何てことをついつい考えてしまいます。とてもシャープで、でもぐ〜たらで、キリッとしてると格好良くって、だらだらしてるから好感も持てて♪ 台詞からは優しさも感じます。また登場する機会はあるんかしら(わくわく)
  「光原さんってどんな作品を書くの?」と聞かれたら、この作品を読んで貰えば良いでしょうね。短い作品ではありますが「いかにも!」って感じでいっぱいです。光原せんせの基本があります。(何が基本なのかは謎ですが…)
裏設定
 「座敷犬のマルチーズを外に置くのはちょっと可哀想」と感じる心優しいお方がおりました。ふむ、確かにそうだ。ところがどっこい、作者の(裏)設定は凄いですね。「マルチーズのジローは、気候のいいときの客寄せのために外にいるだけで、雨降りや夜や寒いときは、ちゃんと家の中にいるという設定なのでご安心下さい。」ですって。お二方とも優しさでいっぱいですね。優しさ交換のまっただ中にいられた己の役得を喜ぶ管理人でした。(ちょっと姑息か…)



<yuri様のコメント>
 探偵役の颯月は私にとっても、「なんでこんなにマイペースでいられるんだ」と、腹立たしいながらうらやましい存在といったところです。この町のあちこちの事件を取り上げたいと思ってはいるのですが、次の作品がいつ書けるかが問題で(^^;)。
 ちなみに、「天の音、地の声」と同じ町をモチーフにしていますが、こちらには妖怪や魔法は登場しませんので、パラレルワールドと思っていただければ幸いです。

管理人のコメント
光原せんせ自身ではなかったんですね。でも理想像の一面を反映させたキャラクタって感じなのでしょうか。 


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