マインド2(友) 「友情」


 言葉を発すること、それは想像する以上に大きなエネルギィが必要です。普段何気なくぺらぺら喋ること、それはとても健康なことの証です。

 目を開くこと、たったそれだけのこと、でもそれだって少なからずエネルギィが必要です。久々に会った友人は目を開くという、誰しも当たり前に行っていること、それを必至に必至に頑張ってくれました。その目が遂に開いたとき、何を見て、何を感じたのでしょう。友人が見た世界と、私が見る世界は本当に一緒だったのでしょうか。
 我々を認めた友人の目、それは言葉では言い表せないほど澄んだ、活き活きとした目となりました。

 想います。やっぱり会いに来て良かった、と。

 目の持つ表情。信じ難いことですが、目はそれ単体でとても多くの喜怒哀楽を表現します。純粋さに満ち溢れた澄んだ瞳。それはやがて顔全体、身体全体の表情へと変わります。時折見せる友人の笑顔。「天使」という以外の表現を私は知りません。

 改めて想います。会いに来て、本当に良かった、と。

 頑張って我々の会話に反応する友人。それは軽く顎を引くだけだったり、瞼をぴくりと動かすだけだったり。でも私に見えていたのは彼が時折見せた本当の笑顔。

 そしてまた想います。またきっと会いに来る、と。

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