美女と野獣 (2005/2/19)
演目
美女と野獣 (1回目)
劇団・劇場
劇団四季 , 京都劇場
同行者
酒飲みねずみさん
キャスト
キャッチコピー
さあ、ハッピーエンドがやってくる!
グッズ等
後日CDを購入しました。CDのキャストは以下の通りです。
ストーリィが結構分かるため、非常に楽しいCDです。野村さんのベル、芥川さんのビーストは、どちらも感情のこもった命あるキャラクタとして聴こえてきます。感情の起伏がCDの音からでもしっかり伝わってきます。 感想など
私を劇団四季の世界へのめり込ませる切っ掛けとなった初観劇作品です。酒飲みねずみさんと遊ぶ約束をしていた私は「花粉症だから外を出歩きたくない〜」などと駄々をこねる。酒飲みねずみさんは「外を出なくてもイロイロ遊べるよ〜」と幾つか案を出してくれたのです。その案の中の一つにあったのが、劇団四季のミュージカルを観る、と云うものでした。
それまでの私は、ミュージカルなんて縁もゆかりも興味も一切なく、頭の中にあるのは小学生の学芸会(^^; 値段も高いし、かなり遠い遠い、自分とは無関係な世界のことでした。でも、ちょっとした気分の変化がその後の人生に大きく影響することだってあります。ふと、「人生一度くらい、最初で最後」と劇団四季の世界へ足を踏み入れる気になったのです。 場所は京都と決まっていましたので、その時に上演されていた「美女と野獣」を観ることになりました。「初心者にもお勧め」とは酒飲みねずみさんの言。ごもっとも。 さて当日、駅の構内にある京都劇場。どきどきっ。とりあえず、大人しく座っていようと心に誓いつつ、最後まで寝ずに堪えられるかしら、と若干の不安も抱きつつ…あれよあれよと云う間に開演です。ディズニーも全然詳しくない私は、美女と野獣のお話だって全く知りません。渇いたスポンジ状態で、何もかもが新鮮です。 出だしから強く心を引きつけられる舞台でしたが、私の心が完全にキャッチされたのは、本当に何でもないシーンでした。この作品にはオオカミが出てくるんですね。その動きが、人間が演じているのは分かるのに本物のオオカミの様に見えたのです。それはそれは感動し、体中に鳥肌が立ち、感動の涙が…。オオカミ役を演じてらっしゃる方たちが、四季の中で特別に演技が上手な方たちだとは到底考えられません。すごいよ! これが四季なんだ! 四季のレベルなんだ! これがミュージカルなんだ! 鼓動は高鳴り、喉が渇くほど集中し、一気に作品の中へと私の全てが入り込んでいったのです。 座席は舞台からかなり離れた一階の右後方。役者さんそれぞれの細かい表情は分かりませんでしたが、作品全体の表情がひしひしと伝わってきて、もう虜です。拍手のタイミングとかも初めは全然分からず、周囲に合わせてパチパチしていたのがあら不思議、自然とタイミングが分かるものなのですね(^^) (周囲に合わせて拍手するというのは正しい行動と思います) 役者さんの事なんて全然興味もなく、今となっては一体どなたが出演なさっていたのかさっぱり分かりません(淋) 一番印象に残った役者さんは悪役のガストンを演じてらっしゃった方です。非常に力強い発声が、身体全体でビシビシ感じたのを覚えています。ダンスも純粋に楽しい物が多く、特にグラスを使ったあのダンスは何としてもまた観なければ…。 カルチャーショックだったのが、客席から笑いが何度もおこったこと。私は舞台=静寂として観るものだ、とばかり思っていたのです。ところがどっこい、舞台から笑いがおこるじゃないですか! え、え? 良いの? 上演中だよ、静かにしなくても…?(焦) そうか、そうだったのかっ! 観劇って云うのは、何もそんなに畏まって、堅苦しく観る必要なんてないんだ。純粋に楽しめばいい世界なんだ。 こうして四季の魅力に拉致されてしまった私は、観劇中何度も涙腺がゆるみ、感動でボロボロに(^^; 観劇前の「最初で最後」はどこへやら、観劇後の興奮さめやらぬ中、「同じ演目でもまた観たいなぁ」と思ったのです。(2006/11/9記) |