ブラックコメディ (2007/3/18)



演目
ブラックコメディ (1回目)
劇団・劇場
劇団四季 , 新名古屋ミュージカル劇場 1階F列20番
同行者
hayaさん
キャスト
ブリンズリー・ミラー 石丸 幹二
キャロル・メルケット 坂本 里咲
ミス・ファーニヴァル はにべ あゆみ
メルケット大佐 岡本 隆生
ハロルド・ゴリンジ 栗原 英雄
シュバンツィッヒ 川口 啓史
クレア 八重沢 真美
ゲオルグ・バンベルガー 高橋 征郎
キャッチコピー
「明るい闇」が照らし出す、華麗で鮮烈な「黒い喜劇」
グッズ等
プログラムを1冊購入しました。
感想など
 待ちに待ったストレートプレイ。私はきっとミュージカルが好きだと思います。ストレートプレイはこういうものなのだ、それをしっかりと体験して、やっぱりミュージカルが良いなぁ、と思う…はずでした。

 このブラックコメディこそ、私が最も観たかったストレートプレイの作品でした。明暗逆転の設定を知った瞬間、「是非観たい!」。何という発想の転換だろう、と。名古屋に来てくれるかなぁ…むつかしいかな…と思っていたら本当に来ました!

 開演時間になってもナカナカ始まらず、「あれ、大丈夫かな…」と少し不安になったころ、漸く幕が上がりました。薄暗い…お化け屋敷のような雰囲気です。実はこの瞬間が既に逆転の「暗」。今回は幸運なことに舞台がとっても近い席だったので、目が慣れてくると、暗闇もしっかり見えました。てっきり、「暗」の時は本当に真っ暗で声しか聞こえないと思っていたので、少し意外。遠い席だったら真っ暗に見えるのか、あれくらい見えるものなのかは分かりません。

 前回のキャッツのみならず、最近ちょっと生の舞台を観て泣きすぎを自覚していたため、もう泣かないぞ! なんて思ってから1月もたっていません。が、今回もしっかり泣いてしまいました。何故って…もう、笑いすぎて。最初はちょっとしたシーン毎に笑う程度だったのですが、どんどん作品に入り込んで、延々と笑いが止まらない状態に。笑える作品だとは思うのです、どれくらい笑って良いのでしょうか(^^; 一緒に行ったhayaさんが驚いていたので、かなり笑い過ぎだったかも。そもそも、私ってそんなに笑わないキャラですから、余計に驚いたのでしょうが。

 そんな訳で、お腹が痛いです。涙がぼろぼろ。いかん、ほどほどにせねば、と思っても、また笑わせるシーンが来るので、ひぃひぃ。漸く落ちつてきたらブリンズリーの発言にハロルドが反応して(そこは反応してはいけません!)、も〜、爆笑。思わず手を叩いて笑ってしまいました。あ、やってしまった(汗) 我ながらこんな癖があったとは。これから気をつけたいと思います。いや、でも、観劇中ってどれだけ笑って良いんでしょう。他の人たちを不快感を与えない程度に笑えたら、と思うのですが、あそこまでツボにはまると、正直、大丈夫だったのか若干の不安が残ります。hayaさんの反応からすると大丈夫…でしたよね?(^^;

 冷静に。何故そんなに笑えたのか。それは絶妙のタイミングと、間の取り方にあったと思います。明るい暗闇の中、みんな本当に暗闇の中を歩き、行き違いや思い違い、見えない中ギリギリのタイミングで事態が進行するドキドキ感。そんな状態で、そう来たか! 意外性の笑い、逆に「来るぞ、来るぞ…」と思って「来た〜!」となる笑い、笑いの種類は色々です。1時間20分の短い公演ですが、ぎゅっと濃縮された時間は濃密です。笑いすぎてお腹も疲れた頃にクライマックス。非常にバランスの良い作品だったと思います。

 役者さんでは、初めて石丸幹二さんに出逢えました。想像していた以上に忠実な方でした。坂本里咲さんも表現が豊かで、なるほどなるほど。八重沢さん多彩な台詞も良かったのですが、台詞なし状態での表現も素晴らしかったです。 

 そんな訳で、ストレートにもとっっっぷりと浸かってしまったワタクシは、どこまで堕ちて(昇って?)いってしまうのでしょうか。イキナリ「自由劇場に行きたい!」とか言い出さないことを祈って…。 (2007/3/19記)

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