エリザベート (2008/8/24)
演目
エリザベート (2回目)
劇団・劇場
東宝 , 中日劇場 , 1階15列31番
同行者
ixchanさん、Nさん、MSさん
キャスト
キャッチコピー
グッズ等
プログラムを買いました。
感想など
2回目のエリザベート、ルドルフ以外は全く同じキャストでした。座席は前回よりも角度が正面に近く、舞台からは少し遠い感じ。
前回の観劇から、ず〜っと頭の中に作中の曲がぐるぐるぐる。この作品の曲はとても魅力的。同じメロディが何度も出てきて姿を変えるのも、私の好みです。 冒頭、高嶋ルッキーニの登場。前回は最初、ちょっと合わない様な気がしたのですが、今回は先入観が抜けていたせいか、真実を見つめる事が出来ました。実は高嶋さんは非常に丁寧な表現をしている、と気付いた時、すごく魅力的な存在に変わりました。何よりも、前回観た時もそうでしたが、インパクトが強いので、他の役者さんがこの役を演じるところが想像できません。この難しい役を、軽々とこなしている印象。他の役者さんとの距離感が抜群で、出過ぎず、引き過ぎず。とても良い感じでした。 圧倒的だったのは綜馬さん。もう、どこもかしこも素晴らしすぎて、惚れ惚れ。どんなシーンでも、常に的確な雰囲気を保っています。若い皇帝、年老いた皇帝、シシィに初めて出逢った時、母親と妻との間で揺れる時、などなど。状況に応じて、表現や雰囲気が着実に変化しています。そして、一番魅力的なのは、やっぱり歌です。綜馬さんの歌は、完璧、です。ソロ、デュエット、トリオ、何でもござれ。心地良いです。 朝海エリザは、デュエットが良かった。誰と合わせても、素晴らしくぴったんこ。特に綜馬さんとのデュエットが良かったのですが、どれも大満足。二人のハーモニーが身体に染みこんでくると、それだけで身体が震えます。山口さんと合わせてもぴったりで、シーンと相手に合わせて歌う余裕が出てきたのかな。デュエットが決まると、満足度は格段に上がります。終盤の安定感もポイント。最後の最後であの感動を運んでくれるのは重要です。 ただ、少女時代の表現はもう少し頑張れそうです。また、ソロで歌う一部のシーンで気合いが入りすぎていたり、気になる部分も少し。時と共に、エリザベートと云ったら朝海さん、と云われるのではないか、と期待してます。 寿ゾフィーと村井マックスは今回も完璧です。他にも良い役者さんが良い演技で脇をしっかり固めていて、凄く安心できる舞台。とても大切で、とてもありがたいことです。 ルドルフは、ちょっと声が私の趣味に合っていない感じ。前回のルドルフが予想外に良かったので、要求レベルが上がってしまったのも問題でした。「闇が広がる」が少したどたどしかった気も…。 最後に山口トート閣下。何かちょっと元気がなかったです。カーテンコールは抜群に笑わせてくれましたが、爆発力がもう一つ。もっとパワーのある人だと思うのですが…調子がイマイチ? もちろん、他の役者さんと比べて劣るわけでもなく、要求レベルが高すぎるとは思います。演習的な問題か、エコーが終始かかっているのがさらに拍車をかけ、素の魅力が、イマイチ直接的に響いてこない感じ。不満はないんですけれど、想像を超えるほどの山口さんには出逢えませんでした。(2008/8/28記) |