クレイジー・フォー・ユー (2010/8/9)



演目
クレイジー・フォー・ユー (4回目)
劇団・劇場
劇団四季 , 京都劇場 1階C列19番
同行者
TKさん
キャスト
ボビー・チャイルド 加藤 敬二
ポリー・ベーカー 木村 花代
ランク・ホーキンス 川原 洋一郎
アイリーン・ロス 光川 愛
ベラ・ザングラー 志村 要
エベレット・ベーカー 石波 義人
ボビーの母 斉藤 昭子
テス 恒川 愛
ユージーン・フォーダー 村澤 智弘
パトリシア・フォーダー 黒崎 綾
ムース 荒木 勝
サム 岩城 雄太
ミンゴ 大塚 俊
ビリー ガン原 時也
パーキンス/カスタス 川東 優希
ジュニア 水原 俊
ピート 萩原 隆匡
ジミー 田中 宣宗
ワイアット 西尾 健治
ハリー 西門 宇翔
パッツィー 鈴木 真理子
シーラ 柴田 厚子
ミッツィー 高倉 恵美
スージー 徳江 みさほ
ルイーズ 加藤 久美子
ベッツィー 須田 綾乃
マギー 八鳥 仁美
ベラ 伊藤 典子
エレイン 小島 光葉
キャッチコピー
いちばん好きな人と観たい、とびきりハッピーなミュージカル
グッズ等
特に何も買っていません
感想など
 約2年半振りのクレイジー・フォー・ユー。場所は前回と同じく京都劇場。今回も遠征です。たった一度の予定だったため、最前列中央を狙ってチケットを取りましたが、前から2列目でした。まずまず。近年、数多くのミュージカルを観てきました。そして抱いた野望、クレイジー・フォー・ユーのアイ・ガット・リズムを最前列中央で、しかも加藤敬二さんのボビーで観たい、と。最前列中央とまではいきませんでしたが、ほぼ念願が叶い、感無量です。

 舞台が目前に迫る位置、初めて観る加藤ボビーは、ほんっっっとうに素晴らしかったです。どこが? いえ、違うんです。どこが凄かったわけでもありません。本当に凄い時は、ココが凄かった、とか、ココが良かった、とかじゃないんです。何も悪くない、というと少し語弊があるかもしれませんが、大変なことを当たり前のようにやっていて、それを大変と観ている側に気付かせない。これこそが、本当に素晴らしいことだと思います。今回の敬二さん、まさしくそれでした。

 しかし、それを隠しきれないのが、汗です。敬二さんの全身から、猛烈な汗。にこやかな笑顔と軽い足取りでとても楽しそう。なのに汗びっしょりで、動くたびに飛沫となって飛んでいます。あれだけ動き回っているのですから、当然息も上がっているはず。敬二さんはそれを見せず、シーンの切り替わりできっちり雰囲気が切り替わっています。だから笑えるし、観ていて違和感もなければ、特筆することもないんです。そのすごさを伝えるのは汗だけなんです。

  バランス感覚、すごいです。(凄いって連発してしまうのは私の語彙が乏しいためです) いろいろな姿勢を取っているのに、どれも軽々と。冷静に考えてみれば、あんな体勢を保持なんて絶対無理! でも敬二さん笑ってるし、観ているとそんなの当たり前にできる様な気がしてしまいます。 タップに関しては、誰よりもタップでした。他の人は脚を動かして音を立てている、敬二さんの場合はタップを踏んでいる姿が美しいんです。タップを踏んでいるです。誰よりも流れる様に、誰よりもシャープに、そして誰よりも大きな迫力とともに。

 問題が一つだけありました。この座席位置で、敬二さんのボビーだと…敬二さんビジョンになってしまうんです。どのシーンでも、ボビーがいると、ひたすらボビーを、敬二さんを追いかけてしまうんです。追いかけ続けて、他の役や舞台セットまで、とても目が届きません。もう一度、と云わず、何度でも観ろってことでしょうか。

 花さんポリー、こんなに良くなっているとは驚きでした。前回のイメージはとても堅い。ポリーの奔放さが感じられず、とても物足りなかったのですが、めちゃくちゃ良くなっていますね。そういえば、あの時以来、ほぼずっとポリー演じていますね。

 川原ランクは初演キャストでしょうか。牧野ランクのイメージが凄く良かったのですが、川原ランクも最高!! 二人のランク、見た目は全然違いますが、同じランクになっていますね。

 光川ロス、あら、ぴったりの雰囲気ですね。まったく危なげも不安も何もありませんでした。

 志村ザングラー、ザングラーの中に志村さんが見えました。良いことなのか悪いことなのか、一概には言い切れませんが、もっともっとザングラーになりきって欲しいです。丁寧な演技は良かったです。

 ダンスチーム、最高ですね。男女ともに、アンサンブルのダンスが最高。とにかく何でも良いから楽しくて、リズミカル。観ればきっと幸せに。(2010/10/28記)

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