諸葛誕の乱

曹爽の残党であり政界に大きな支持を持つ夏侯玄はひそかに自ら大将軍と称し、
司馬師へ刃を向いたが、ことが実行に移される前に司馬師に滅ぼされた。
夏侯玄と親しかった毋丘倹、文欽は司馬氏に対して反乱を起こした。

文欽 諸葛誕はわれらの仲間だ。
やつがわしらに付けば勝利は確実だ。

文欽は盛んに諸葛誕に対し協力を求めた。
迷う諸葛誕は結局これを無視、
司馬師とともに、毋丘倹を攻めた。
司馬師は長期の包囲のすえ城を陥落させた。
毋丘倹は部下に射殺され、文欽は呉に逃亡した。

司馬師 諸葛誕は先の戦いでは幸運にもわしらに味方したが、
もとは夏侯玄の一派。放置しておくのは危険だ。
彼は対呉戦線で功績を挙げている。
ここは官位を与え都に戻らせよう。

諸葛誕は自分が暗殺されるのではないかと、危機感を抱いた。

諸葛誕 司馬一族は謀略を得意とする。
このまま都に戻れば私は暗殺されるに違いない。
しかたない。

諸葛誕は寿春城を盾に魏に対して反乱を起こした。
それを知った司馬師は大いに驚いた。

司馬師 なんてことだ!!!!!っぐあ!痛い。

司馬師は右目が病気であったが、
このショックで右目の眼球が飛び出てしまった。
懸命に痛みをこらえたが、まもなく死去した。
変わりに司馬師の弟司馬昭が指揮を取った。
魏軍は城を包囲したが、寿春城には蓄えが多く、
しかも文欽が呉の援軍を引き連れ険しい道を乗り越え寿春城に入城。

文欽 諸葛誕よ。良くぞやってくれた。
この日を待ち望んでいたぞ。呉の将士の意気も盛んだ。
ともに仇敵司馬昭を打ち破ろうぞ。

外からも孫琳らが包囲軍を 打ち破らんと軍勢を繰り出した。

孫琳 いままでこのようなチャンスがあっただろうか。
できるぞ。
武帝(孫権)、諸葛孔明ですら出来なかった事がこの私にできる。

司馬昭はこの状態でも落ち着き払っていた。

司馬昭 兄は諸葛誕の乱を怖れていたが、私にとってこのようなもの、
おそるるに足らぬ。要は敵の自滅を待てばよいのだ。

司馬昭は長期の包囲の末、城を陥落させた。
呉軍も何もできぬまま司馬昭軍に打ち破られるか虜となった。 次へ