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日高
コイボクシュシビチャリ川〜カムイエクウチカウシ山 & 1823峰
1988/8/15〜19

Hiro、Tくん、Nくん、Tくん

8月15日 晴 帯広(6:00)−コイボク林道(13:10)−contour750(15:40)C1

Uくんに車で送ってもらう。前日までの雨で、増水が心配されたが、ほとんど影響がないようなので、予定よりもC1を進める。三股までは行けず、1/25000地形図「シュ」の文字のあたり(右岸)にテントを張る。

8月16日 快晴 C1(4:55)−contour950(6:00)−contour1020(8:05〜25)−contour1270(9:30〜45)−コイボクカール(11:05)C2

三股で2人パーティーに出会う。さらに先行するパーティーがいるとのことである。

休憩直後の滝で、1ピッチザイルを出した(右岸)。ここから、先行パーティーが、いわゆる「V字状核心部」を高巻いているのが見える。かなり高いところを、巻いているようだ。我々は、V字状の中を行く。狭い函の中、胸まで浸かった後のシャワークライミングでは、水流が顔と体に直撃し、日が当たらないので、寒い。ここは空身でザイル使用、ザックはつり上げた。

日の当たるところで休んでいると、三股で出会った2人パーティーが、巻き道を使って、我々より先を歩いているのが見える。contour1200 二股は、問題となるようなところもなく、ザイルは使わなかった。

後ろを振り返ると、1839峰と、1823北西面直登沢が見える。直登沢の下の方は、日の当たらない沢のようで、中ほどに雪渓が2つ見える。明後日へと心がはやる。

今日中にカムエクを越えて三股まで下るのは無理と見て、少々早いがコイボクカールでC2とする。

8月17日 快晴 C2(4:55)−稜線(5:25)−カムエクピーク(5:35〜45)−ピラミッド(6:40)−1/25000地形図 ・1602 と ・1573 の中間ピーク手前(7:55〜8:15)−三股(10:35)C3

コイボク三股へ降りる沢は、2ヶ所ほど、15m ほどの滑滝があったが、特に問題はなかった。ただし、中間ピークの向こう側から降りた方が、良い可能性もある。

C3設営後、1823直登沢へ偵察に行く。入り口から、函、滝が始まり、明日への期待が高まる。

8月18日 晴のち曇のち霧 C3(4:40)−contour1010(7:15〜35)−contour1170(10:45〜11:00)−contour1250滝の上(12:00〜10)−contour1600(13:30〜40)−稜線(14:15)−1823峰(14:25〜15:00)−コイカク夏尾根頭(17:40)C4

いよいよハイライトの直登沢。出合は狭く、木々に覆われているので、ボーッとしていると見落としそうだ(そんなヤツはいないって)。

すぐに小函、滝が連続し、楽しませてくれる。contour850 屈曲部の、釜を伴った滝は、右岸を小さく巻いた。contour890 で函滝が連続するところは、右岸の草付きを巻き、ブッシュづたいに降りた。もう一ヶ所右岸を巻いた。そこではトップ空身でザイルを使用したが、予想よりも楽であった。とにかく、函、滝、滑が連続し、おもしろいが気が抜けない。

contour1100 あたりに、この沢最大のポイントとされる 2段40m の滝が登場する。1段目は、左岸ガリー状のところから、釜へトラバース。2段目は、いったん右岸の枝沢に回り込む感じから、上へ出てスラブ状を中央突破。釜から 5m ほど上にあった残置ハーケンを打ち直して使用した。トップは空身で登ったので、ザックをつり上げようとしたが、岩に引っかかったので、時間をロスした。

contour1150 あたりからは、滑滝が連続して出てくる。contour1200 左股は、2段40m の滑滝。雪渓をくぐり、右股を少し登ってから、左岸の草付きを巻く。contour1250 は、3本の滑滝が三股状合流している。ここも左股にとり、小滝、滑を詰めてゆく。

contour1600 で、ポリタンに水を入れ、二股を左へとる。15分ほどの藪漕ぎで国境稜線に出る。
曇った 1823峰頂上で、皆 精神的に疲れた顔を見合わせる。C3から9時間45分。少々時間がかかりすぎた。

8月19日 晴のち曇 C4(7:40)−コイカク夏尾根取付(8:45〜9:05)−1の沢出合(10:25〜11:05)−ピョウタンの滝(12:40)−帯広

減水したコイカク沢で、有終の美を飾る泳ぎを見せる T氏であった。
最後まで、濡れるのを嫌う Nくんであった。
ピョウタンの滝で、ピンチエッセンを食べる Tくんであった。
みんな、どうもありがとう。

感想・反省

入山前の大雨による増水が心配されたが、実際には普通の水量であり、山行中 徐々に減水していたのは大きな幸運であった。
1823北西面直登沢は、contour1200 の 2段40m の滝以外、大きな滝はないが、小滝が連続するため、気のゆるみは許されない。また、地図にあらわれない小さな屈曲が多く、地図読みには気をつける必要がある。
直登沢に9時間45分もかかってしまったが、我々4人には少々荷が重い沢であったのだろうか。一人一人の技量不足というよりも、パーティー全体の技量について、自分の配慮不足を感じた。


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Reference : OZUAC季報 No.3, 1988
1st Updated : 2001/3/30