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荒川北沢(1-viii-1992)撮影Mさん 南アルプス 野呂川水系
荒川北沢〜北岳
1992/7/31〜8/2

Mさん、Hiro

7月31日 中央自動車道桃花台バス停(7:00)−(中央自動車道,R20,南アルプス林道)−広河原(11:05〜11:30)−荒川出合(13:05)−北沢出合(15:00)C1

麓の町で、昼飯とビールの買出しを済ませた二人は、車をどこに置くかについて検討を始めた。なんとなれば、下山後あてにしていたMr.Kパーティーが急きょ来られなくなり、林道歩きを先に持っていくか、後にするかは重大な問題であったからだ。広河原についた時には、「ここまで下りてきて、さらに林道なんか歩けるか」といった想いが一致したので、林道歩きは本日の仕事となった次第。

車が通るたびに巻き上げられる砂ぼこりの中を歩く。これでもかと照りつける夏の日差し、秘密兵器の麦わら帽子が私を守る。

荒川沿いの林道へ入り、アンチョコにのっていたつり橋を発見。これがまたボロいつり橋で、はっきりいって落ちそうだったけども、とにかく渡る。さあここからは踏み跡沿いだ、とおもったのもつかの間、踏み跡はいづこへか消え、元の林道へ戻ってみると、すぐ先で堰堤工事をしてるではないか。暑さでまいった私の頭には「もおいい、かえりたい」などとあらぬ言葉がかけめぐる始末。
しかし、こわれそうな鉄ばしごからの巻道に活路を見い出し、堰堤の上流にでると、後は北沢出合いまで単調な河原歩き。出合いには学生らしき3人パーティーの先客あり。明日は北沢へいくとの事、こんな所で同業他社に会うとは思わなかった。ゆっくり寝転んで、ビールも飲んで、焚き火もして寝ました。

8月1日 C1(4:50)−屈曲点(6:00前後)−池山沢出合(7:00〜7:10)−滝沢出合(10:45〜11:00)−休憩(11:45〜12:00)−カール底(13:30)−北岳山荘(14:15)C1

北沢から稜線を見上げる(1-viii-1992)撮影Hiro

翌朝、ラジオをつけるとオリンピックの放送、なにをやっていたんだっけ。

沢は、出だしすぐにショルダーをかまし、 屈曲点の巻きに1時間ほど逡巡した後は、ゴーロ、ゴーロ、またゴーロで特筆すべきことはなかった。ただ、銀マットやザックやコッフェルやテントやシュラフが点々と落ちており、そのうち、もっともっとすごいものが出てきやしないかと・・・・・・。

流石はアルプス、つめの水は非常に冷たく、手はかじかみ、足は凍りそうだったが、小屋にはビールが待っている。あと一息だがんばろう。

つめの読図を間違た、と思いながら登ると、かえって小屋の直下の水くみ道につづく沢、の一本となりへ出たので運が良かった。矢張り北岳はメジャーである。人がウジャウジャ居たが、ビールを飲んで飯くって寝た。

8月2日 C1(5:00)−八本歯のコル(5:40)−広河原(8:30)

夜からの風と雨で、2:30ごろか、ツエルトの張りづながとんで倒れてしまい、仕方なく起きる。私は泥の海に寝ていたことに気が付いた。寒いはずである。隣のテントからは、オリンピックが聞こえてくる。「ドームテントはいいな」耳をこらすと女子マラソンで、しかも有森選手が銀メダルというではないか、同じ人間でも、かたや銀メダルへ力走、かたやツエルトで寒さに震えと、人生の悲哀をかいま見たのは私だけであろうか。(藁)

というわけで、ほうほうの体で下山。Mさん、どうもお疲れ様でした。


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The Original : 1992/9/29
1st Updated : 2001/2/27