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第12回雪崩講習会(労山/全国)レポートより

御岳
1998/1/4夜〜5

Mさん、Yさん、Hiro

事前の降雪状況
おんたけスキー場は、オープン以来50〜70cmの積雪があった。ただし、おんたけスキー場を含む木曽方面のスキー場には、人工降雪機があるので、山の積雪状況を直接反映しているとはいえない。積雪が急激に増加した日がなかったので、まとまった降雪はないものと推定できた。
登山中の行動概要、気象状況、弱層テストおよび積雪の断面観察の結果
1998/01/05

07:00 [駐車場] 八海山 contour1650、快晴

車に霜ができている。
田の原から上部は雲がかかっている。

ボンネット上の霜
ボンネット上の霜

09:40 [取り付き、樹林帯] 田の原付近 contour2250、晴、-6℃

ハンドテストの結果を図1に示した。雪面から15cmおよび20cmに、ひじに力を入れて引くと、はがれるところがあった。

図1.御岳山田の原(2250m)の積雪断面
図1.御岳山田の原(2250m)の積雪断面

10:10 [ダケカンバ帯] contour2300、快晴、0℃

ハンドテストと断面観察を行なう。ハンドテストでは、雪面から5cmおよび17cmに、ひじに力を入れて引くとはがれるところがあり、その表面を見ると表面霜と思われる。断面観察の結果を図2に示した。全体にしまり雪への変化はあまり進んでいない。地面と接する層に深層(こ)しもざらめ雪が認められた。

図2.御岳山王滝道 2300m での積雪断面
図2.御岳山王滝道 2300mでの積雪断面

10:50 [ハイマツ帯] contour2380、晴、4℃

ハンドテストの結果を図3に示した。表面から2〜3cmは、内部よりしまっている。表面から5cmおよび10cm下に、表面霜による弱層があった。

図3.御岳山王滝道 2380m での積雪断面
図3.御岳山王滝道 2380m での積雪断面

11:20 [ハイマツ帯] 8合目石室 contour2480、曇、0℃

夏道が露出しており、積雪は吹きだまりのみ。

13:00 王滝頂上 contour2930、雪、-10℃

14:00 8合目石室、雪/地吹雪、-8℃

15:20 三笠山ゴンドラ駅

危険判断
雪崩危険評価現場チェックリストに従い、チェックを行なった(別紙)。今回の登山は積雪が少なかったため、行動可能と判断した。問題点として行動が遅いことがあげられる。今回は初心者を含むパーティーであるため、やむをえない面もあるが、危険地帯を余裕を持ってすばやく通過するためにも、体力、技術両面ともにさらに力を付けるよう努力したい。

Copyright (C) 2001 Hiro All Rights Reserved.
The Original : 1998/1/9
1st Updated : 2001/4/10
2nd Updated : 2001/4/11