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大峰山脈
芦廼瀬川本流
1999/8/15夜〜17

Hさん/Hiro

 Hさんと山へ行く話が、去年に引き続いてまとまった。「赤木沢なんかどうだ」といわれたが、「普段なかなか行けないところへ行きませんか」ということで、大峰山脈の芦廼瀬川を目指すこととなった。

8/15 名古屋(20:15)−東名阪−天理−五條−十津川−七泰ダム(26:30)

8/16 曇時々晴 入谷(7:05)−槇滝の淵下(7:37〜50)−洞窟状の淵をもつ8mの滝(11:35〜13:05)−S字の淵(15:55〜16:55)−二軒小屋沢手前BP(17:04)

 着替え中の釣り人に、入谷地点、巻き道、水量などの話を聞く。平水とのことで、大いにほっとする。七泰の滝はすばらしい淵をたたえており、これからの遡行に胸が高まる。
 保色滝の上に出ると、先ほどの釣り人が、槇滝の淵に竿を出している。身振りで左岸の巻き道を教えてもらう。槇滝の上流は、滑滝、滑床が連続する。地質のせいか、一年ぶりの沢だからか滑りやすく感じる。百間ーの下、3条5m滝の右岸を回り込むところでは、残置シュリンゲが一本あり、ついついつかんでしまう。

 10時すぎ、焼ー淵にさしかかる。砂利でかなり埋まっており、胸までの渡渉で奥まで行けた。淵奥の5×8m滝は、滝下右岸の川原で今日初めてのザイルを出し、Hさんがトップで、少し泳いだあとで取り付いて登る。
 次に現れる6m滑滝は、直径およそ20mの釜をもち、両岸とも岩壁、高巻きはできそうもない。ライフジャケットをつけ、Hiroトップで泳ぐ。最初は滝の右手のクラックを目指すが、巻き返しの流れに入ってしまい、滝に引き寄せられるので、ザイルを引いてもらい一旦戻る。今度は、さらに右側、つるつるのルンゼを目指して泳ぐ。スカイフックと両手両足の突っ張りで体をあげ、40mザイルをいっぱいにのばし、灌木にプルージック結びでセルフビレイをとって完了。

洞窟状の淵を持つ8m滝

 流れに飛び込んで右岸に移ると、核心の洞窟状の淵をもつ8m滝が現れる。淵奥、滝右手のクラックに泳いで取り付くのだろうか。目を側壁に移すと、左岸に残置シュリンゲが見つかる。Hさんが胸まで浸かりながら取り付くが、スタンスがなく、無理して一歩あがったあとの展開も悪い。
 一旦休憩を入れる。先ほどの泳ぎに続いて濡れっぱなしで、二人ともブルブル震えている。そうこうするうち、今日初めての日の光が射してきた。「太陽ってありがたいですね」「もっと日が射さないかなあ」どちらからともなく、口をついて出る。
 日光のおかげで、淵奥、水面下の状況がわかるようになってきた。30分ほど休んだあと、淵奥を目指してHiroが泳いで取り付く。「今度こそ」の思いで、左岸の岩をけりながら『ヤツメウナギ泳法』の要領で進む。先ほど見えた水面下のスタンスに立ち、残置ハーケンにランニングビレイをとる。そこからの岩はつるつるで、けっこう怖いが、5か所の残置ハーケンがあり、何とか登り切る。続いてHさんが取り付くが、ザイルを強く引きすぎたようだった。

トビワタリ谷出合

 トビワタリ谷をすぎた巨岩帯では、一か所だけ確保してもらう。S字の淵は、右岸巻き道に入るが、出口をを見失い、戻って休憩。Hさんが巻き道を再度偵察しルートを確認、再出発して5分で巻き終わる。

 17時もすぎ、ようやく左岸にツエルトを張る。ビールを飲み、ハヤシライス、ビーフン(肉・野菜入り!)を食べる。焚き火をしながら、ブランデーをちびちびやり、20時半就寝。

8/17 晴 BP(7:20)−笠捨谷出合(7:40)−林道の橋(9:00〜25)−七泰ダム(14:00着)−香芝IC−東名阪大山田PA(20:00)−名古屋(21:00頃)

狼返しの滝

 狼返しの滝は、釜は大きいものの、水際をへつったり、右岸を低く巻いたりして通過する。堰堤を左岸から巻き、怒田谷、モチ谷を左岸からあわせる。モチ谷上流の細長い瀞は、ザブンと泳ぎ下ったら楽しいだろう。ここをすぎると平凡な川原となった。

 奥クルミ谷出合いで林道が横切る。Hさんと握手を交わし、川原でコーヒーを入れてもらう。

 林道から、国道425号に出ると、アスファルトが足に痛い。Hさんは裸足にジョギングシューズ、Hiroは渓流タビのままである。Hさんの早いこと早いこと、林道歩きがこんなにえらかったのは久しぶりだ。やっとのことで上小川に着くと、ザックをおいて車へ。14時、長かった山行もようやく終わりを告げた。

 天候・水量・同行者に恵まれ、満足できる沢登りができました。Hさん、どうもありがとうございました。


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The Original : 1999/8
1st Updated : 2001/2/20