介護論評
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2004年3月29日
介護保険施設で親族の身元引受人がいない人の入所を断る施設が現実にあるようです。又親族がいても遠方なため断るところもあるようです。法律的には根拠がなく施設の違法な行為と言う事になるが取り締まる役所の部署が明確でなくどこの部署も乗り出さないようです。このような苦情を受け付ける役所の窓口を整備することが必要に思います。
2004年3月12日
病院のソーシャルワーカーさん・老健の支援相談員・有料老人ホーム・宅老所・障害者地域生活支援センターの方・介護施設立ち上げコンサルタント等の介護関連の異業種交流会に参加しましたが、大勢の方が参加されて力強く思いました。もっとお互い顔見知りになり互いの意見や思いを話し合い、強いネットワークをきづけたら現状のなかでももっとよい流れができるなぁ、将来はもっとよくなるなぁなんてつくづく思いました。  
2004年1月31日
市町村向けに介護保険内容分析システムを2月から導入 
 介護保険のサービス内容やその効果などを市町村が分析できる電子システムが、2月からスタートする。より適切なサービスを提供できるようにし、給付のムダを抑えるのがねらい。急増しているサービス事業所の不正請求をチェックする効果も期待されている。
  サービス事業所が請求した介護報酬を審査して支払いをしている都道府県の国民健康保険団体連合会(国保連)と、介護保険を運営する市町村を通信回線などで結ぶ「介護費用適正化システム」で、厚生労働省が約15億円かけて導入した。
  市町村が希望すれば、個々の利用者がどんな種類のサービスをどれくらい受けたかがわかるほか、要介護度の認定見直しで症状が改善したか、悪化したかなどの情報が簡単に得られる。これらを分析すれば、各事業所のサービスがどの程度効果的かなどを細かく把握できるようになる。
  また、サービス事業所についても、給付が急激に増えた、福祉用具の貸与費が著しく高額、利用者の要介護度に偏りがある、などを市町村が調べられる。例えば、1人のケアマネジャーが100人のケアプランを担当していたり、機械的に給付限度額いっぱいのサービスを組み込んだケアプランを作っていたりといった不正・不適正なケースを見つけることもできるという。
  サービス事業所は全国で23万6000(03年12月末現在)。各事業所のサービス内容を市町村が確認するのは難しく、効果や請求の分析・チェックに取り組んでいる自治体は北九州市などごく一部。
  一方で、事業所による架空請求や水増し請求などは急増。わかっているだけで制度が始まった00年度から今年1月の累計で25億円に達している。システム導入で、こうした不正請求を見つけやすくなり、利用料の1割を負担している利用者にとってもより適切なサービスが受けられるようになる、としている。
2004年1月24日
有料老人ホームについて(料金が安くなってきた最近の新規施設)
 有料老人ホームの利用料金が最近は安くなってきているようです。昔は入所時点の一時金に2000万円以上・毎月の支払いが35〜40万円というのが主流でしたが、最近は入所一時金に50万円前後・毎月の基本利用料は22〜25万円前後のところができ随分入所しやすくなってきたようです。ただ既設の有料老人ホームでは金儲け主義で入所者に声かけもなく、ほったらかしのところもあるようで外部評価制度や行政指導監査など必須だと思います。
2004年1月11日
グループホームの今後の課題(脚光を浴びるグループホームだが)
 特別養護老人ホームは今後新設されるものはユニット型で個室化されるため費用も12万円(現在は5〜6万円)前後になる見込みである。グループホームは最近の新設(既設はもっと安い)では基本料(家賃・食費・電気光熱費)で9万円〜13万円前後が多い。
  痴呆老人の介護にはグループホームが特養よりよいとされるが料金が高いためと元気な間(身体的に元気な痴呆老人)の一過性の施設とされ車椅子や寝たきりになったら特養へ移らねばならないため敬遠されていた。
 今後の新設特養とは料金の面では差がなくなってきたため、料金の面からはグループホーム希望者が増加が予想される。
  ただやはり一過性の施設と言う不安は強い。最近はグループホームで終身入所可の所も出来てきた。緩和ケア対応の終身入所可と言うのでないと入所者やその家族は安心してグループホームを利用できない。
(終身対応が今後のグループホームの課題である。)
2003年12月16日
介護職員の転職にかかわる問題

介護保険施設も制度発足4年近くなり利用者からは良い施設はどこかと言う問い合わせが多くなっているようです。又ケアマネや介護職員も、より待遇のよい事業所へ転職したり、自分でケアマネ事業所や訪問介護し事業所やグループホームなど設立している人がでてきており、量より質への時代に突入の時代のようです。熱意のあるケアマネやヘルパーが転職すると利用者もその所属する事業所へ依頼替えになることも目立ってきています。事業所同士としては職員の引き抜き、利用者の引き抜きとして新たな問題も発生することになるようです。又マンション経営者なども金儲けはもういいから、お年寄りのためのグループホーム等に使ってくれないかなと言う人にも時々お会いする今日この頃です。
2003年12月07日 
良いケアマネ事業所や良い介護保険施設等について  

 最近は介護保険サービス利用者の家族から緊急で「どこでもいいから入所できる施設を教えて欲しい」と言う声から、「入所施設やケアマネ事業所の良い所を教えて欲しい」との声が多くなってきています。介護保険のイメージはだいぶ住民に浸透してきているようで、近い将来に備えた選択のための情報を求められてきています。良い所とは建築設備の良し悪しもあるが、結局はそこ施設の方針やそこに勤務している職員の姿勢や熱意に大きく左右されるため、そういう良い職員のいる施設等が口コミで広がっていくようです。ただ良心的な相談員が施設を退職すると、とたんに施設の評判が悪くなっている所もあるようです。
2003年11月26日
介護保険の本人負担3割に=来年度予算「建議」最終案が判明−財政審
 財政制度等審議会(財務相の諮問機関)がまとめる「2004年度予算編成に関する建議」の最終案が、11月25日明らかになった。介護保険では、介護サービス費用の本人負担について「2〜3割への引き上げ(現在は1割)」を提案。このように決まれば個人負担は2〜3倍になるため介護保険のサービスを受けれる人は激減する気がする。
2003年11月24日
 元気な独居痴呆者と近隣のトラブルについて  

 痴呆は短期記憶障害から始まり、物盗られ妄想など被害的になることが多く、判断能力も欠如し問題行動が多くなってくる。炊事・掃除・ゴミの分別やゴミ出しができなくなり、家の中はゴミの山となりクモの巣が張り、ゴキブリ・ネズミの住みかとなる。食材はコンビニや外食になり栄養がかたより栄養失調で救急車で運ばれる人もいる。
  盗られ妄想が始まり近隣とのトラブルが発生してくると近隣から阻害され孤立し外出しなくなり、夜間不眠・昼夜逆転が始まったりウツ状態になり感情も不安定になってくると楽しいことも無くなり「早く死にたい」などと思い始める人が多い。
  又、近隣はガスやストーブの火の管理が心配になり騒ぎだす。痴呆の人は電磁調理器を使いこなせない人が多い。本人も注意されてもすぐ忘れ同じことを繰り返し、又「何度も言っているのに」などと注意されるとパニック状態になる。曜日感覚もなくなり病院へ通っている人は通院日も間違えたり、医者からは歩くことが大事と言われるが、歩きまわると近隣の人からは徘徊と思われたり、いつも通っている外出先から家に戻れなくなったり、近隣の以前から知っていた人が誰だったか思い出せなくなったり、日常生活に多大な支障をきたすことになる。
  近隣が騒ぎ出すと民生委員や保健所も深く関わることになるが本人の判断能力の欠如と干渉されるのがいやで助言も抵抗したり拒否しだし本人も近隣も深刻な困った状態になる。近隣は親族による引き取りや施設入所を望むが本人は住み慣れたところに住み、そこで死にたいなどと言うことが多い。
  そういう状態になってから初めて介護保険の認定が必要だと分かり手続きはどういうするのかと言うところから始まる場合が多い。将来の不安から自ら施設入所を希望する人は少数いるが、自分では手続きはできる状態でなく、子供がいない人は兄弟は同じ年代で本人のために手続きなど代行できず甥・姪が行うことになると思われるが仕事をもっており困難な状態である。身元引き受け人がいればケアハウスなど入所は可能だが痴呆で問題行動が出ている人の受け入れは拒否されるし、元気な痴呆は介護度が低く特別擁護老人ホームはなかなか入れない。
  こうなる前に介護保険の認定申請を民生委員や保健師などが説得しいつでも介護サービスを受けれる状態にしておく必要がある。役所の介護保険担当課との連携を緊密にして臨機応変な対応をできるようにしておくことが大事であると思う。例えば介護サービスでなんとか対応できる独居痴呆者については役所の職員を本人宅へ訪問させ介護保険の制度を説明し納得の上でその場で介護認定申請をさせ、その場で認定調査をするなどできそうに思われる。その場合判断能力や問題行動を事前に職員に説明しておくことが大事である。痴呆の人は認定調査時なんでも自分で出来、問題行動はないと言うからである。
 要支援以上の判定がでればヘルパーの派遣で生活介護(買い物・炊事・掃除・ゴミ分別・ゴミだし指導)を行い得る。生活援助で本人の生活も改善され、近隣とのトラブルも回避できる。1日1回の安否確認を含めた配食サービスが行われ、市町村によっては450円(食費・配送含め)あまりで朝昼夜の配食サービスを行っているところもある。
  まだまだ介護サービスの内容(買い物・調理・掃除・病院への付き添いなど)が一般に理解されていないように思える。金銭管理が出来ない場合は権利擁護センターで月1000円ぐらいで管理をしてもらう制度もある。
  現在は核家族が一般的で夫婦どちらかが亡くなれば独居になるし、子供が引き取ると言っても住宅事情や共働き家庭や小さな子供がいる家庭では困難である。又昨今は結婚しない独身男女はそのまま独居であるし、日頃付き合いのない甥や姪の世話にはなれない世の中である。
2003年11月24日
介護貧乏について 
  
 要介護の独居の親を別居中の子供が引き取る場合、常時見守りが必要な状態が多く共働き家庭では妻が退職し日常の生活介助や病院の通院などに当たるケースが多い。介護保険で住宅改修制度(段差の解消など)もあるがそれだけで対応できない場合が多く自費で改修することになる。夫の収入のみで子供の学費も含め生活することになり大変である。
  引き取り後に親の状態が悪化し病院や介護施設に預けれることになればその費用もかさみ介護貧乏に螺旋階段的に陥ることになる。 特別養護老人ホームへ入所するのは待機者が多く難しいため病院に頼んで入院させてもらったり(2〜3ヶ月で転院を求められる)や老人保健施設(半年で転院を求められる)の手続きや子供の世話などで疲労困憊になる。 介護されている親は皆に迷惑をかけたくないため「早く死にたい」などと言うこがあり、又、親が介護者などに八つ当たりし被害妄想や暴言や介護に抵抗したり始めると「早く死んで欲しい」などと心の中では思い始めたりすると本人も家族も介護地獄と介護貧乏の中に浸かってしまうことになる。
2004年04月16日
ボケを治す       


  医学界の常識が正しいとは限らない。専門医は以前は老人性痴呆(ちほう)は治らないと宣告していたし、今もアルツハイマー病と脳血管性が半々と説明する。しかし、17年前から2万7千人に痴呆の早期診断・治療をしてきた県西部浜松医療センター(静岡県浜松市)の金子満雄・顧問によれば「まったくの間違い」だ。

  金子さんたちが重度を除いた外来患者約1500人を精密検査したところ、痴呆の90%は「脳を使わなくなったための廃用型」だった。動かないと手足が衰えるのと同じで、金子さんは「ぐうたらボケ」と呼ぶ。脳血管性が5%、アルツハイマー病など遺伝子がらみは2%止まり。

  「治らない」のは手遅れの重度痴呆しか見ていないからだ。金子さんが独自に開発した「浜松方式」の早期痴呆診断テストで住民検診をすると、65歳以上の約30%がひっかかる。うち重度(大ボケ)は2割。残る8割の中ボケ、小ボケもそのままだと2年から4年で大ボケに進む。

  ボケは「感動の乏しい惰性的な生活習慣の結果」と金子さん。もともと無趣味な仕事人間がなりやすい。親子は生活習慣が似る。家庭では散歩、家族のだんらん、ゲームで脳を刺激してやれば、中ボケ小ボケの親が回復だけでなく、子ども自身もボケずにすむ。

  すでに全国の数百市町村がボケの進行を阻む地域ぐるみの脳活性化リハビリを取り入れている。金子さんが会長を務める全国早期痴呆研究会の医師、保健師や臨床心理士らが中心だ。

  「予防が最高の治療法」と金子さん。4月から浜松市内で訓練施設と隣接した専門クリニックを開く。


2004年04月16日
脳の神経細胞が「窒息状態」 アルツハイマー仕組み解明
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  老人性痴呆(ちほう)の一つ、アルツハイマー病にかかった人の脳では、神経細胞が「窒息状態」に追い込まれて次々に死んでいくことが、田熊一敞(かずひろ)・金沢大助教授らの研究で分かった。新しい治療法の開発につながる可能性もあるという。16日付の米科学誌サイエンスに掲載される。

  この病気になった人の脳にはベータアミロイドというたんぱく質がたまりやすく、記憶などにかかわる神経細胞が死ぬことが知られているが、どのように死ぬかはよく分かっていない。

  田熊さんと米コロンビア大などのグループは、神経細胞の中にあるミトコンドリアという器官に注目。ここに、ベータアミロイドとABADという酵素が一緒に存在することを見つけた。試薬を使ってこの二つがくっつかないようにすると、神経細胞の死ぬ割合が大幅に減ることがわかった。

  ミトコンドリアは酸素を使って細胞が働くエネルギーをつくる。二つがくっついて、ミトコンドリアの呼吸活動を邪魔しているらしい。田熊さんは「二つがくっつかなくするような薬ができれば、病気の進行を防げるのではないか」と話す。


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