1. 羽織から半幅帯 着物から帯を作ろうと思うと、どうしてもどこかに継ぎ目が入ります なるべく目立たないところに入るようにしたいのですが 半幅の場合は、いろんな結び方をするのではじめにとる手先の長さが 一定しません それで、継ぎ目の位置を決めるのが難しいのですが 一般的な文庫系と、貝の口が結べるように考えてみました 上の数字は標準体型のかたで考えた大体の寸法(センチ)です 上の図の、赤色のところは前に出るところなので、絶対に継ぎ目を出したくないところです 水色のところは、なるべく出したくないところです ここを避けて、なるべく胴1週目の中で布を継ぐようにしたいです 羽織からの繰り回し図です 帯のどこに羽織のどこを持ってくるかを書いた図です 襟(140)は、羽織の襟を全幅で作ってあった場合のみ使えます たまに半分の幅にきってあったり、半分別布がついである羽織がありますので、 そういう場合は、またさらに継ぎが入ってしまいます 赤い部分は、余ったところの布を使って継ぎ足します 当然、継いだ側が裏側になります こうして作った帯は手先や表側が固定されますので、締めるときに 反対にならないよう、注意してくださいね 上の図の寸法は、3,5メートルの帯を作ることを想定してあります 継ぎ目の位置は、手先から○センチかが重要ですので、 全長の調整は襟〜袖の間でしてください 上のように、まず1枚の反物の状態にしてから、幅を半分に折って縫います 返し口をあけるのを忘れずに 芯の入れ口は帯端ではなく、真ん中あたりに取ったほうが ひっくりかえす距離が半分になってやりやすいです 縫い方 芯の入れ方 帯芯は50センチごとに5ミリほど緩めます=50センチの帯地に50,5ミリの芯を入れると いうことです 帯地をぴんと張った状態に仕上げるようにしないと生地にたるみが出てきます かといって、芯が長すぎると中でたるんでしまい・・・釣り合いが肝心ですね 帯の縫い代に芯をざっとしつけで留めて、返し口から芯ごとひっくり返します 返し口を閉じたら出来上がりです 2、長着から名古屋帯 長着は、背縫いから左右二つに分けて片方で半幅、もう片方で名古屋帯が取れます 名古屋帯は作り帯にすることももちろんできます 名古屋帯への繰り回し 上の図の白い部分は前後の身頃を使います 黄色の部分はお太鼓裏には袖、手先のほうはおくみを使います (名古屋帯1本へのリメイクなら、両袖が使えます) ポイントは、襟肩あきの部分がお太鼓山の三角の中に入るようにします 裏から余り布をアップリケのように当てて、襟肩あきの切込みをふさぎます 身頃だけでは長さが足りませんので、胴1週目と、お太鼓の裏で袖の布を継ぎます ポイント柄の帯のときは柄位置も考えないといけません 柄位置は大体上のようでいいと思いますが・・・ 前柄とお太鼓の柄の間隔は最低で70cmは要ります これ以上短いと、前を合わせるとお太鼓柄がうまく出ない〜〜といった事態に 陥りますので・・・ 縫い方 この図だけではわかりにくいと思います お手元の名古屋帯を見本にしてください たれ部分、胴巻き部分に分けて縫います さかいめの三角のあたりを返し口にします 縫えたら上の状態の反対側を上にして=帯の表側を上にして、 縫い代を2ミリのきせをかけて手前に折ってアイロンをかけます 芯の入れ方 同じように折った芯を、半幅と同じように縫い代に綴じ付けます 返し口から、まずたれ側を芯ごとひっくり返します たれの折り返しの端=返し口になっていたところを、芯にとじ付けます 今度は胴巻きのほうをひっくり返します 見本の名古屋帯を参考にして返し口を閉じて出来上がりです
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