無料着付け教室


私は2001年の4月から7月までの4ヶ月間、計15回のレッスンに通いました
県内にいくつか教室があるのですが、ここの教室では第1期生です

私は、出産以降、あまり社交的な生活はしておりませんでしたから(笑)
この教室も一人で申し込んだものの、不安もいっぱいでした
世の中、ただほど怖いものはありませんしね(笑)
でも、着付けを覚えたいという強い目標と、
勧められてもゼッタイに買わない、という強い意思があれば、きっと大丈夫!と
自分に言い聞かせて臨んだ教室(大げさ?)でした


緊張の第1回目は先生の挨拶、自己紹介と、この協会の事務所の方がいらしてて、
カリキュラムなどの説明がありました
なので、実際のレッスンはありませんでした
セミナーがあることや、修了式にお金がかかることも、ここで説明がありました

事務所の方からは、とにかく休まないこと、という念押しがありました
私たちの出欠表は全部後援してくださっている組合さんへ報告されるので、
あまり欠席者が多くなると、この無料教室自体、運営できなくなるということを、けっこう厳しく言われまして、
私は、正直、たかが体験教室でしょ? 細かいことを言うんだな〜と少々うんざり
でも、無料の裏には何かあるわけだから、仕方ないか〜といった面持ちで聞いておりました


毎回あの事務所の人たちが来ると、ちょっといやだな〜と思っていましたが(笑)、
2回目からは先生だけで、実際に着付けの練習に入ります
でも、やはり1回目の説明会の影響か、来なくなった人が何人かありました

2回目はまず最初の難関、着付けの小物の注文の受付がありました
それでも、配られた注文表に載っているものについて一通りどんなものか説明してくださり、
先生は、持っているものはそれを使ってくださいといいます
(でも、やはり、買って欲しい感じはありました)
この教室は手結びで帯を結ぶので、特殊な帯枕等は一切勧められません
また、注文表に載っている小物はごく普通に着付けに使われるものばかりで、
しかも問屋さん直販だからお店で買うより安いというお話でした
変なものを売りつけられるということはなくて、まずは一安心でした

私はどうしても必要だという衣装敷きと衣紋抜き、
あと和装締めというコーリンベルトがとてもよさそうだったのでこれを注文しました
普通のコーリンベルトは持っていたので、これはちょっと余分だったのですが、
ここでしか取り扱っていないらしく、また欲しくなったときは通販で購入できるとのこと

が、その後の授業で、このベルトを買わなかった人は、ちょっと先生に疎まれて(笑)いたようです
教える側として、これだけは統一していて欲しかったみたいですね (だったらそういえばいいのに)
で、このベルトに関しては後々全員が購入したみたいです
まぁ、大した値段ではなかったですし、使いやすいので、今でも愛用しています

その後は、名古屋帯、半幅帯とゆかた、柔らか物の着付け、比翼つきの着物の着方、二重太鼓と続きます
他装も軽くやりましたし、羽織やコートなどの着方や、着物を着たときの立ち居振る舞い、
写真を撮られるときの姿勢なども、簡単にですが教えていただきました
毎回の授業は、いい先生と楽しい同期生に恵まれて、楽しく受けることができました

13回目は学科と実技のテスト! 修了試験ですね(え〜、テストがあるの〜〜?と、あせります)
実技は、長襦袢まで着ておき、着物と帯を20分で完成させます


その15回の中に、着物セミナー、帯セミナーというものがあります
先生と一緒に問屋さんへ出かけるのですが、これがいわゆる販売会というやつです  

両方欠席する人、2回目は来なかった人、やはりいましたね〜
みんな、世の中の渡り方をよく知ってるな〜と妙に感心したものです(笑)
私は2回とも参加し、何も買わずに帰ってきました
もちろん先生や問屋さんは「いかがですか?」と勧めますが、ごく普通の営業の範囲でしたし、
私は買えない、と言えばそれ以上のことはありませんでした
向こうもプロですのでね、やはり「欲しいな〜」と揺れている方がターゲットです
そういう人には、やはり強く押していました
私のクラスで買われた方は、4分の1くらいだったかな?

私のクラスでは、それほどしつこく迫られた人はいなかったのですが、
別の教室、別の曜日とかではかなり強引なこともあったと、あとから聞きました
買わなかったら、次のレッスンから先生に意地悪されたとか
ほとんどの人が買ったクラスもあったとか・・・・

これ、結局は先生も問屋さんもどんな人に当たるか、ということですね
想像ですが、先生にもたぶんノルマがあると思います
「このクラスで、あと1枚売らなきゃだめだわ」なんて先生に当たった生徒さんは大変なわけで、
私の先生の場合は、ご自身でその分をご購入されていたようです
「私たちは、生徒さんより先にセミナーが見れるのよ
 私たちも、商売柄着物が要るから、お安くしてもらって助かってるのよ」と話してましたから

けっこうな割引率で購入できるので、これからお嫁入り支度をしたい方には確かにお得でしょう
でも、最初2時間ほどは着物や帯のことを教えてもらい、
ウン百万という大島を触らせてもらったり、マルキの読み方を教えてもらったり、
ルーペで帯の組成を見たり、普段呉服屋さんなんて縁のない私にはいい経験でした
目の保養にもなりました


そんなこんなで、修了試験も無事受かり、(って、全員必ず合格できるのですが)
ウチのクラスはちゃんと全員20分で着れる様になっていました


そして修了式は当時新しくできたばかりのホテルでの立食パーティでした
修了証書授与式やミス小袖の選出、着物や帯が当たる抽選会があります
ミス小袖は、参加者で投票するのですが、販売会でたくさん買った方がなるように
たぶん決まっているのでしょう

このパーティに17000円ほどかかりました
もちろん強制参加ではないのですが、出席しない場合でも
修了証書を郵送する手続きのためといわれ、5000円だったか、必要でした

「無料」って謳ってるのに、結局お金がかかるんじゃないか、と非難するかたももちろんいました
「無料教室」の運営費は、ここでかなり捻出されてるな、とは思いましたが、
私は、今までの14回のレッスンに十分満足していましたし、
今までのお月謝だと思い、パーティ券を買い、出席してきました

これだけのことを普通に習いに行ってたら、もっと費用はかかったはず
修了式もなかなか厳粛でいいものでした
新しく建ったこのホテルにも、この式がなかったら多分来る事もなかったでしょうし、
何より200人ほどの着物姿の女性を拝見できるのは、それはもう圧巻でした
一緒のクラスで親しくなった友人は、ゲームで見事袋帯を当てましたが(笑)
プレゼントは出席者に対し、かなりの割合で当たるだけの数が用意されていました
少なくとも、実際ホテルで飲み食いはできるわけですので、
まったく無駄になったお金ではありませんでした

というわけで、私にとっては実り多い無料着付け教室でした
後になって、ネットで読んで知ったのですが、大手の着付け教室などでも
なかなか納得できないことがあるようです
着付けの道具をいろいろ買わされたり、やはり呉服屋さんとタイアップしていたり、
上のクラスに進級しないと、次の技術を教えてもらえないとか、あるんですね〜
お金を取ってやっている教室にもそんなことがあるなんて、
私には考えも及びませんでした

そうして振り返ってみると、お得なところで習えたな〜と思います
のちに復習コースなど、(有料のものもありましたが)今まで4回のコース、3人の先生に習いましたが、
みんな「着丈の短い着物、短い帯など、何でもおしえてあげるから」というような
着物が大好きな、技術を出し惜しみしないような熱い先生ばかりでした
また復習コースなどがひらかれれば、有料であっても参加したいなと思っております





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