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心カテーテル検査とは・・・
左図のように、ちょうど首輪をかけるあたり、
または後ろ足の付け根(確か)を少し切り、
血管に細い管を入れて、
心臓内の様子をみる検査です。
小型犬の場合、血管が細いので、
一度、血管にカテーテルを通すと、その血管は
だめになってしまうそうです。
カテーテルを入れられる箇所は、
4箇所しかないそうで、
何度もできる検査ではありません。
アビーの場合、心臓造影剤を流し込み、
狭窄の様子もこの検査で調べました。 |
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カラードップラー検査とは・・・
左図のように、血流の流れる様子や、
心臓の拍動の様子など、超音波によって
どのようになっているか調べる検査です。
血液の流れに乱れがあると、それが
カラーで表示されます。 |
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心カテーテル検査
心臓造影剤検査
カラードップラー検査
(2004年3月) |
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左のグラフ:肺動脈の血圧
右のグラフ:左心室の血圧
重症の場合、その圧力の格差が50mmHG以上に
なるそうです。アビーは、10mmHGです。 |
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肺動脈の狭窄している箇所を通るとき、心臓が
血液を送り出そうとして、大きな圧力をかけます。
そのため、血液の流れが速くなります。
右の青いグラフは、血流のスピードを表しています。
正常は、秒速1.5m。重症だと秒速6〜8m。
アビーは秒速4mです。
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血流の流れる様子です。
正常な心臓は、右のように、
均一な青色で乱れがありません。
左がアビーの心臓です。血流に乱れがあるため、
均一な色ではありません、また、実際の動画を
みると、肺動脈弁の箇所で、血液が逆流して
いるのがわかります。
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心雑音の様子。
矢印で示してあるところが、雑音の箇所です。
鼓動の後に、血液が逆流しています。
逆流する音で、波形が短く小刻みにふれています。 |
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心臓造影剤を入れて、心カテーテル検査を
行ったところです。
赤の矢印で示されたあたりが、狭窄箇所です。
すこし、細くなっています。 |
診断結果
病名:先天性肺動脈弁狭窄症
この検査の結果を見る限り、現在の病気の程度は軽度。
だが、運動能力の高い犬なので、今後進行していく可能性が大きい。
肺動脈と、右心室の収縮圧格差が50mmHGになったり、
血流のスピードが秒速6〜8mになれば、
バルーンカテーテルによる弁の拡大術が必要になるでしょう。
現在のところ、このまま長期において無症状ですごせるか、
心不全の症状が序々にでてくるかどうかは予測できません。
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