夜叉ヶ池伝説マラニック完走(踏)記
平成13年7月21日(土)〜22日(日)

7月21日(土)
いよいよウルトラ初挑戦の日。今日はAM8時出発、けんちゃん号にて現地乗り込みである。
会場の雰囲気は、さほど他の大会と変わらないのでホッとするが参加者が少ない。
それもそのはず参加者は300人そこそこ。あえて過酷な挑戦をしようとする経験者には最敬礼である。夜叉姫

神戸町中央公民館での開会式に続き、スタート地点での龍神の舞を見物。
PM1時02分スタートの合図。 さぁ、いよいよ長いドラマの始まりだ。
気温は高め、ゆっくりと走り出す。日吉神社と夜叉堂に完踏を祈願しながら山間に向う。 
非常に暑い。給水ボトルを携帯するランナーが多く持ってくれば良かったと少し不安になる。
これだけ暑いとエイド間隔も長く感じる。
山間に入ると揖斐川に向うあたりから上り混じりになってきた。
2時間ほどでなつかしい揖斐川マラソンのコース。
しかし、この辺りから体に異変が起きてきた。 頭痛が始まった。
おかしい。 熱中症だろうか。 不安だ。 給水はこまめに摂ってるはずなのに…。
自然に治まってくれるのを期待したが一向にその気配は無い。
それどころか今度は足の裏、指のあたりにマメが出来たようだ。 着地のたびにチクチク痛む。
気にしながら走っていると追い討ちをかけるようにふくらはぎにけいれんが…どうなってるんだ。
その後、ろくに走ることも出来ず歩き混じりになる。
元気なランナーにどんどん抜かれ弱気になってきた。
暑さにめっぽう弱い自分が何故こんな大会に出たんだろう。後悔ばかり駆け巡る。
これでは走れない!!
次のエイドでリタイヤだ。そう考えながら歩いていると藤橋村役場前のエイドに到着。
頭から水を被った。 あ〜気持ちいい! さぁ、リタイヤ宣言だ。
と、その時、他のランナーが係員に尋ねた。
「あと何キロ?」 すると 「あと8キロくらいだよ」 という返事。何だ、あと8キロか。
歩いてでも関門時間までにゴール出来そうだ。そう思うと無意識にまた走り出してしまった。
せめて第1ステージだけは完走しよう。 第2ステージはリタイヤだ。
気持ちが変わると現金なものである。 よく考えればもう5時過ぎ、気温も涼しくなっている。頭痛も軽くなり、足のけいれんも治まった。
やっとの思いで坂内小中学校の体育館、PM6時08分にゴールである。

体育館に入るとMARKUNとよい子さんが待ちくたびれた様子で迎えてくれた。
早速、お風呂に入り汗を流す。皆、頑張った人たちばかりなんだと尊敬の念も…。
さて待望の小(?)宴会。体育館横の駐車場にけんちゃん号特設会場(?)。
けんちゃん、りゅうたさん、MARKUN,よい子さんと私で始まり途中からボクシ〜さん、怪速太郎さんも加わった。
時間が経つにつれ、私の愚痴があふれ出す。もう夏場の大会は出ないぞ〜。
さあ明日はリタイヤするぞ〜。その時MARKUNがさりげなく「欠場はイカンよ」とキツ〜イ一言。
そうか、せっかくここまで来たんだから夜叉ヶ池だけは見て来る事にするか。
そう考えると早速計画変更、夜叉ヶ池から林道終点に戻ったところでリタイヤしよう。
そう決めたとはいえ、もう一本と受け取った3本目のビールを無意識に返している自分に驚きである。
MARKUNに続き、よい子さんと共に腰を上げ、明日の朝食を受け取り体育館内へ戻る。
荷物を整理、明日の準備をしてPM9時半頃に床に就く。
起床はAM2時半である。さあ寝るぞぉ…zzz

7月22日(日)
人のイビキで熟睡できず、うとうとしているともうゴソゴソ動き出す人が…。
しばらくすると体育館の電気が点いた。時計を見るとAM2時だ。あれ、早いなぁ。
そう思っていると、皆一斉に朝食のおにぎり、バナナを食べ出した。つられるように朝食を摂る。
目覚めてすぐには食べにくいが後の事を考え無理矢理詰め込んで、スタートの準備にかかる。
すると、グランドでコールがあるというので急いでトイレを済ませ外に出る。
コールを済ませ待機しているとなんと恵み(?)の雨が…。 山道を控えて何となく不安感。
しかし、これで少しは走りやすくなるのかな?と、若干の期待感も。 複雑である。

さて、いよいよ第2ステージのスタート時間。
AM3時半、予定どおりにゆっくりとスタート。あたりはまだ暗いので人の持つ灯りを頼りに走る。
さすがにこの時間は、まだ涼しい。昨日の苦しんだ足のマメも今のところ痛まない。快調だ。
しかし、まだ距離もあるのでペースを抑えて行く。これから夜叉ヶ池まで850mは上ることになる。
徐々に上りもキツくなるが今のところ調子はいい。
ペースはさほど上げてないのに前を行くランナーにどんどん追いつく。 と、その時見たような後姿が…。
なんと八重樫さんではないか。かなりエラそうに走っている。横目で気にしながら前へ進む。
国道から林道に入ると一層涼しく感じ、景色も変わった。 川の流れとともに森林浴の素晴らしさ、とてもきれいだ。
あれっ、ボクシ〜さんだ。 立ち止まってデジカメで景色を撮っているではないか。
ここで、小型カメラの重宝さを知った。一声掛けてそのまま林道を行く。
だんだん上りがキツくなって来たので歩き混じりになる。キツい坂をどんどん行くと鳥居が見えてきた。
林道終点だ。 ここで運んでもらった荷物からデジカメを出しウェストポーチに押し込んだ。
軍手を借り、いよいよ夜叉ヶ池を目指す登山道に入る。ここからはキツイ山道とはいえ歩きなので気が楽である。
ところがこれがかなり本格的な登山道でけっこう大変だ。トレッキングシューズのランナーもおりさすが経験者と準備の良さに感心。
なるべく滑らないよう気を付けて上るが下りの方が心配である。
狭い登山道なのでランナーがダンゴ状態で進めない。 しばらく行くと先頭が折り返してきた。
スゴイなぁ。感心しながら行くとMARKUN、よい子さんとすれ違った。 さすがに早い。
その後、けんちゃんが降りて来た。一声掛けてどんどん進む。かなり上の方に来たらしい。
風が強いのでけっこう寒い。 AM7時頃、やっとの思いで夜叉ヶ池に着いた。
記念写真を撮ってもらうのに順番待ち。5人ほど待ってやっと私の番に。
残念ながら夜叉ヶ池は霧の中、自分のデジカメでの撮影は1枚だけで山を降りる。

夜叉ヶ池にて下る途中にやっぱり心配した通りになった。
二度も滑ってしりもちをつきあわや滑落状態。
まだまだ後から来るランナーの多い事。
一般登山者ともすれ違う。
「お帰りなさい」と声を掛けてくれるので
「いってらっしゃい」「頑張って下さい」と返す。
山を行く人のマナーは気持ちいいものである。
やがて林道終点に到着。
カメラを荷物に収め、送っておいた靴に履き替える。
昨日の予定では、ここでリタイヤという幕切れのはずだったが…。
トイレに寄って一息入れると気分は変わっていた。
よし、今朝スタートした体育館まで頑張ってみよう。
そうと決まれば…AM7時41分に林道終点を出発、またひたすら下り始めた。
まだまだ走れそうだ。 ところが、楽なはずの下りが足のマメにとっては苦痛のタネ。
左足が特に痛い。ガマンガマンと言い聞かせ、景色に目を向け気をそらすように走る。
この辺りからはエードの食べ物も楽しみの一つになってきた。
オレンジ、バナナ、スイカ、トマト、そうめん、しそ巻、キュウリの漬物、梅干、カップゼリーなどなど。
走るペースは相変わらずだが、なぜか走りがリズミカルになってきた。
エードでは他のランナーと喋り、笑う余裕も。ウルトラの楽しみ方が少しわかったような気分になった。
気分良く走り続け、あっという間(大げさ?)AM10時18分に坂内小中学校の体育館に到着。
今日の修正目標を達成である。ここで今日初めて椅子に腰を下ろした。
おにぎり入りカレースープを食べる為だ。これがまた美味い。一気に食べるとまた元気が出てきた。
これはもう行くしかない。足のマメも限界では無い。疲労感はあるが気力は充実している。
トイレで用を足し、AM10時27分に再度体育館を後にして走り出す。これでもう途中棄権は出来ないと
自分自身に言い聞かせた。あと残り40.5キロ、昨日走ってきた復路(少し短い)を帰るだけである。
走り出したのはいいが、もう気温がかなり高くなっているようだ。急に暑さが気になりだした。
これから5〜6時間走るとなると昨日の悪夢の再現か。少々不安が頭を過ぎる。
やがて揖斐川マラソンのコースに入る。残り30キロくらいだろうか。
この辺りから名古屋市役所走友会の牧村さんと並走、4回目の出場だそうだ。
揖斐峡大橋など懐かしい景色を後に揖斐川から遠ざかる。 この頃から牧村さんに歩きが混じってきた。
こっちも歩きたいが先に行くことに…。しかし、この後一人になり一番苦しかったその時である。
PM1時35分によい子さんから携帯に電話が入る。1時間ほど前にゴールしたという。
なんと9時間以内で…。こっちはあと残り17キロ、どう考えても2時間はかかるというのに。絶句である。
しかし、考えても仕方がない。気を取り直して黙々と走り続ける。
残り15キロくらいからまた並走するランナーが。岩倉市の鈴木さんで今回初出場ということなので意見が合った。
話が弾み、楽しく走っていると残り10キロくらいの所でけんちゃんが私設エードを。
なんとか完走(踏)出来そうだと報告をしながら給水を摂る。私設エードはホントにありがたい。
その後も鈴木さんと並走、足は限界に近いが気力はまだある。歩きたいほどキツイ坂も、励まし合いながら走リ続けた。
最終エードを過ぎ、残り3キロくらいから神戸町の街中に入る。
町の皆さんが口々に「お帰りなさい」と迎えてくれる。やっと帰って来たんだという実感が沸いてきた。
呼吸が苦しくなってくるのがわかる。無意識にペースが上がっているらしい。

夜叉ヶ池ゴール!看板に従って左へ曲がると正面に公民館が見えた。やった!ゴールだ。 
あっ記念撮影があったんだ。どんなポーズで決めようか。
PM3時47分、帽子を取ってゴールイン!
完走(踏)出来た!走って良かった!
感激しながら腰を下ろしてかき氷を喉に流し込んだ。
シャワーを浴びた後、鈴木さんと歓談。
その後、けんちゃんと合流し缶ビールで乾杯。
ゴール地点でボクシ〜さん、怪速太郎さんらを出迎えお互いに完走(踏)を称え合った。
その後しばらくして会場を後にし、けんちゃん号で帰途についた。

けんちゃん、MARKUN,よい子さん、りゅうたさん、ボクシ〜さん、怪速太郎さん、
途中で出会った牧村さん、鈴木さん、名古屋で応援していただいた走友会の皆さん、
たくさんの励まし、声援を本当にありがとうございました。 m(_ _)m


第1ステージ(42.9Km)  5時間06分07秒 123位
第2ステージ(88.9Km) 12時間17分32秒  59位

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