TAN-Y氏によるM88/pocketですが、QVGAであるPocketPC向けであるため画面解像度は320×200になっています。
本来PC-8801は、最大640×400の画面解像度です。
M88/pocketでは横方向の隣り合う2ドットの値を平均化し、縦方向のドットは奇数ラインのみ描画しています。
という事で、VGA液晶付きのPocketPC2003SEやW-ZERO3のようなWindows Mobile 5.0では、640×400の画面解像度で表示したい所です。
こんな感じにしてみました。
幸いにもM88/pocketはソースが公開されていましたので、軽くVGA対応してみようというのがM88/wm5開発のキッカケです。
どれくらい「軽く」かと言うと、一番最初のバージョンは2〜3時間くらいのヤッツケ仕事でVGA化したくらいの「軽さ」です(いわゆる、クイックハックってヤツです)。
そういう事なので、ソフトウェアキーボードに不具合が発生していたりしました。
流石に一般公開するとなると「それはマズイ」ので、色々修正しました。
(面倒なので修正点は書きませんが。)
画面描画に関しては、スキャンラインモードもあります。
というか、一番簡単にVGA化するとスキャンラインモードになるんですけどね。
画面描画モードの切替は、[MENU]ボタンを押下して表示されるコンフィグ画面の[描画]タブで設定します。
「15kHz」というのはM88コアでは200ラインで描画されています。これを400ドットに拡大して描画しています。
「15kHz(スキャンライン)」は拡大は行わず、奇数ラインに描画しています。
「24kHz」はM88コアでも400ラインで描画されており、それを「そのまま」表示しています。
PC-8801の画面モードが400ラインであれば「15kHz」と同じような表示になり、200ラインの場合は「15kHz(スキャンライン)」のような表示になります。
このモードはM88/wm5の動作が重くなります。