フジバカマを吸蜜するアサギマダラ。左の写真も。
アサギマダラ(浅葱斑、学名:Parantica sita)は,チョウ目タテハチョウ科マダラチョウ亜科に分類され
るチョウの1種。翅の模様が鮮やかな大型のチョウで,長距離を移動する。成虫の前翅長は5〜6 cm
ほど。翅の内側が白っぽく,黒い翅脈が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で,鱗粉
が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で,この部分の色に由来する。
翅の外側は前翅は黒,後翅は褐色で,ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
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オスとメスの区別はつけにくいが,オスは腹部先端にフェロモンを分泌するヘアペンシルという器官
を持つ。また翅を閉じたときに,尾に当たる部分に濃い褐色斑がある場合があるが,これは性票で
雌にはない。これで雌雄の同定が可能である。
アゲハチョウ科の様に細かく羽ばたかずにふわふわと飛翔し,また,人をあまり恐れずよく目にする
ため人気が高い。日本昆虫学会による国蝶選定の際に,ナミアゲハやアオスジアゲハ等と共に候補
に選ばれたが結局はオオムラサキが選定された。
夏から秋にかけてはフジバカマ,ヒヨドリバナ,アザミなどのキク科植物の花で吸蜜する姿が見られる。
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