今日の一言(H17/03/05)

中島国治著「サラブレッド 0の理論」

血統がお好きな方は一読の価値あり



ついに待ちに待った中島国治氏の血統理論書が出版されましたのでご紹介したいと思います。
この「サラブレッド 0の理論」は、1993年5月に出版された「血とコンプレックス」を改題し、加筆・修正を加えたものです。
ご存じの方も多いと思いますが、「0の理論」はあのドルメロの魔術師テシオの配合理論に氏が改良を施したものです。ある程度血統を勉強した方ならどこかで中島理論には出くわしたはず。理論自体は一見非科学的にも見えるのですが、私自身の競馬経験から確かに当たっている部分もあるように思います。

血統理論自体は前作とほぼ同じ内容だったのですが、今回この本を読んで一番ショッキングだったのは今をときめく種牡馬ドラーズウェルズの出生の秘密です。
詳しい記述は差し控えたいと思いますが、氏の指摘ではサドラーズウェルズの父はノーザンダンサーではないというのです。確かにサドラーズウェルズ系の特徴を考えると氏の指摘通りかもしれません。日本で言うとフサイチコンコルド(母父サドラーズウェルズ)のダービー制覇と種牡馬としての成功、ミラクルアドマイヤ(母父サドラーズウェルズ)の種牡馬としての成功、テイエムオペラオー(祖父がサドラーズウェルズ)の並はずれた勝負根性は今まで血統的観点から説明されてきましたが、実は今までの説明は根底から覆され、血統的には全く異なる説明がなされるはずです。
この意味でも一口的にあまり人気のないテイエムオペラオー産駒は注意を要するかもしれません。

余談になりますが、私の愛馬シルクチャンピオンも氏の配合によるものとの情報を友人から聞いたことがあります。出資したときには全く知らなかったのですが、確かにリボー系の肌馬にヒシアリダーをつけるのはいかにも中島氏らしい配合です。

今後もこの中島理論を活用しながら馬選びを楽しみたいと思っています。

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