走る労働者・デイトレーダー
平成19年1月21日の京都競馬場で愛馬デイトレーダーが連闘で障害未勝利戦に出走することとなった。結果は4着。スタートこそ行き脚がつかなかったもののレース後半で素晴らしい飛越で仕掛気味に順位を上げていき、勝馬に1.0秒差という見せ場十分のものだった。
実は厩舎サイドにとってはこのレースへの出馬投票は明らかに除外狙いで出走の意志がないことは明らかだった。優先権のない5頭分の枠を30頭がエントリーするという悪条件の中、当選してしまったのである。除外馬続出の障害戦で6分の1の確率を引き当てたのだからたいしたものだ(笑)
デイトレーダーは、2歳の7月に新潟でデビュー、2歳時は調教で咳をしたり、走るのを止めたりと若干の不安を見せていたが、3ヶ月の休養後の3歳1月からはコンスタントに出走し、これまで23戦と実にタフに走ってくれた。平場の未勝利戦ではほとんど見せ場を作れなかったものの、昨年9月に障害馬としてデビューしてからは、2戦目と7戦目(今回)に4着となり才能の片鱗を見せてくれている。特に今回のレースぶり、飛越の巧みさは群を抜いており、親ばかかもしれないが勝ち上がりを期待させるものであった。
私が競馬を始めた頃、大橋巨泉氏が重賞を中一週で使ってくるトウフクセダン(56戦8勝)を「走る労働者」と言っていたのを記憶している。私自身は連闘は好きではないが、丈夫で健康な馬は大好きである。障害戦の最多出走記録は何戦なのか承知していないが、末永く活躍してもらいたい。なぜか「デイトレーダー」という名前も「走る労働者」を彷彿させるので、敢えて彼に「走る労働者」の称号を与えることにしよう。