* 上海滞在記 2004/4/30〜2004/5/9 *


 2004/04/30 上海へ出発
とうとう今日から上海へ出発! 14時半名古屋空港を出発の予定が上海の天候不良のため二時間も出発が遅れ、16時すぎにようやく名古屋空港離陸。 なんとも最初から出足をくじかれた。。

上海には18時ごろ到着。ぼったくりのタクシーたちの勧誘を何とか避け、 タクシー乗り場へたどりつき空港からホテルまで混雑してる道を一時間ほどかかってようやくホテルに着いた。 上海初日は雨。中国でも黄金周の前日のためか、道路も一日大渋滞だったそう。

ああ、この調子では明日からの観光もきっとすごい人なんだろうな・・・天気もあまり良くないし、とちょっと不安になる。 ちなみにタクシーの運ちゃんの言葉はさっぱり分からず、上海語を話してるのか、なまりがきついのか、 ほとんどコミュニケーションもとれないままホテルへたどりついた。

チェックインの時間は大幅に遅れていたが特に問題なくホテルの人は英語が少し話せたので中国語で話す必要もなく、とりあえず無事に部屋へたどりつき、ほっとする。
 


 2004/05/01 上海滞在2日目-早くも帰りたくなるの巻-
本日上海は曇り。天気が悪く、上空は霧がかかっていた。 上海はいつもこんなに天気が悪いのかと思い、あとから思えば晴れた日に絶好ビューポイントへ行けばよかったものの、展望台のある上海のシンボルともいえる東方明珠タワーのある場所へと行った。

今日から中国でも黄金周のためか、ものすっごい人・人・人・人!とりあえず初日は色々と見るべくひたすら歩いた。 路上で売ってるちょっとした食べ物、日本でいう、お好み焼きの生地だけみたいなもの1元(15円)ただし、油っこい!だとか、日本語の看板を見つけたのだが、「マッサージセタンー」となっていた。思わず笑ってしまった。

それから、上海という街は開発が急ピッチで進んでいるので一部は高層ビルやマンションが立ち並ぶが、大部分は戦後の日本のような市場や路上で物売りしていたり、 というような光景がざらである。

ようやく目的地へたどりつき、お腹もすいていたのでガイドブックにものっていた「お粥」で有名なお店で昼食。 ここがなんとも、私のつたない中国語がほとんど役にたたず、注文がうまく出来ず、言われるがまま。

料理が出てくると、どうやらお粥以外に二品も頼んでいたようで、思った以上に皿が並んでしまった。 お粥ともう一品魚の煮物のようなものは口に合わず食べ切れなかった。残り一品のカニの肉の焼いてあるようなものだけは唯一おいしかった。。

そのあとは、上海のシンボル東方明珠タワー近くにある金茂ビルへ行き、 88階の展望台へ上った。料金は50元(750円)上へ上ってびっくり。霧で何も見えない・・・・。あーしまった。何て日に上ったのだ。窓の外はまっちろ。。せっかく上ったのに。

でも、それでも観光する人でごったがえしていた。 ここでは中国人のおばちゃんたちの団体ツアーが居た。このおばちゃんたちがまた、すごかった。

トイレの列に並んでいたら、横入りはするわ、展望台中央から下のグランドハイアットという超高級ホテルのエントランスが覗けるようになっていたのだが、ここで私が覗いていたら、後ろから私の服をつかみ無理やり入ってくるわ。。日本のおばちゃんもここまではすごくなかろう・・・。

後から分かったのだが、コンビニで物を買う時でもどんどん人が横から入ってきて、遠慮していると全然物が買えない。どうやら中国人は列に順序よく並ぶという概念がないらしい。

それから道路では車が優先。人がわたる横断歩道はあっても、歩行用の信号がない道路の方が多いので、うかうかしていると、車に引かれそうになる。

しかも、中国人は運転があらい。ストレス発散か?というくらいに皆、必要以上にクラクションを鳴らしている。 道路をわたるときは要注意、ぼーっとして渡っていると車が自分に向かって猛スピードで走ってくる。

とこんな調子で、ただひたすら中国人のすごさに圧倒され初日は過ぎていき、早くも日本に帰りたいと思ってしまった。言葉があまり通じないことに加え中国人との習慣の違いに驚いたのが原因かも。

まだ一週間近くもあるよ、長いなあ。。。と途方にくれた夜だった。
 


 2004/05/02 上海滞在3日目
今日の午後からは初めて地下鉄にのり、上海での繁華街南京東路へ。地下鉄は一区間2元(30円)だいたいのエリアは2元(30円)から4元(60円)でいけてしまう。ちなみにタクシーは初乗り3キロまで10元(150円)

南京東路でも人・人・人!!道をまっすぐ歩けない。まるで満員電車のようだ。あまりの人ごみにわき道にそれ路地へ。そこで肉まん(中国語では包子「パオズ」)が売っていたので買ってみた。

二つで1元(15円)サイズは日本の肉まんより若干小さめ。中身も色々あって、中国語があまりわからなかったので、野菜の入ってるものを買ってみた。けっこうおいしかった!

これに味をしめ、路上で売ってるものを買ってみよう!というわけで、次に買ったのはもち米のようなものに醤油味がついていて中にチャーシューのような肉のかけらが入っていたもの。

なんという名前か聞き取れなかったけど、これも二つで1元(15円)おいしかったー!昨日のお粥とは全然違う。

このあと、外灘(バンド)エリアへ歩いていった。 バンドからは反対岸の東方明珠タワーが見渡せる。写真にものせている通りさすがに、眺めはスバラシイ!あぁーこれが上海だわ、と感動したのもつかの間。ここの通りもものすごい人で歩くのもやっと。

昨日歩いた東方明珠タワー側よりも人が多いようだった。黄金周のため人がどこも多いので早々にこの日もきりあげ、ホテルへ戻ることにした。

ホテルから最寄駅まで遠すぎるので、バスで移動できるようになるためにも試しに帰りはバスに乗ってみることにした。バスの乗り方はいたって簡単でワンマンバスなら最初に乗るときにお金を払ってのる。

切符の係員さんが後ろに乗ってる場合は乗ってから集めにくるのでそのとき払えばよい。市内ならだいたい1元(15円)均一。空調付きのバスだと1元高くなって2元均一。行き先は全部道路の名前で書いてあるので自分の降りたい方向のバスにのればよい。

とりあえず不安だったので、乗ってすぐに切符の係員のお姉さんに「浦三路についたら教えてください」と中国語で頼んでみた。ここでようやく中国語が通じてうれしくなった。無事行き先にたどりつき、そこからは歩いてホテルまですぐ。

途中には市場があり、ちょっと寄り道してみた。 屋台がいろいろでていて、安い。ラーメンや食べ物は10元(150円)以下。もう少し中国語できるようになったら、絶対ここで食べ物買うぞーと思いながら、今日はまだ注文する勇気もなくそそくさと市場をあとにする。
 


 2004/05/03 上海滞在4日目-中国語に少しづつ慣れてきたの巻-
この頃から少しづつ中国の生活や言葉にも慣れはじめ、だんだん楽しいと思えるようになってきた。 物を買う時やトイレの列に並ぶ時は横入りされないよう遠慮キンモツ、道路を渡る時は中国人の後に付き車を止める勢いで一緒に渡る。

地下鉄では遠慮せず降りる時は強引に降りるなどなど、おお、あたしもちゃんと生活できてるじゃん!と思ったら楽しくなってきた。

ホテルの従業員さんにも、切手を買いたいんだけど、なんて、中国語で話しかけてみたりしてコミュニケーションがとれたことがとてもうれしかった。

今日の午後からは前の二日間でかなり歩いて足がくたくただったので、足マッサージへ行くことにした。ガイドブックにのってる日本人観光客向けのお店なので 日本語も通じるということで安心して出かけていった。

値段は60分で88元(1300円)日本の約3分の1くらいだろうか。サービスもよく、 足だけでなく手や肩もみまでしてくれた。店員さんは少し日本語が通じるけど、中国語を勉強してるといったら、 結局ずーっと中国語で話す羽目になり、これがまた意外にも通じて楽しくおしゃべりができた。

彼は南方の 出身だったので発音が普通語とは違っていて聞き取りにくかったのが、しゃべっているうちにその発音の癖に慣れてきてだんだん分かるようになっていった。

思えば、このおしゃべりで中国語に少し自信がついたのか慣れたか、会話が何とかできるようになっていった。 マッサージが終わる時には、「中国語うまいねー」とほめられた。いやあ、中国語を勉強し始めて二年以上。初めて言われた。 うれしかった一瞬だった。

夕方からは南京東路と平行して走っているもう一本の繁華街を歩いてみた。 お腹がすいてきたので、適当にパスタ屋さんへ入った。ここでは絵つきのメニューで英語ものっていたので、安心して注文ができた。

入ってわかったのは、なんと日本のイタリア料理のチェーン店だった。なるほど、それで味もサービスもよかったのか。 ようやく上海へ来て初めてお腹いっぱい食べた気がする。

ついでに中国の地元ビールの「青島(チンタオ)ビール」を頼んでみた。 日本のキリンビールと味が似ておりとってもおいしかった。このあとも、機会があるごとにコンビニで「チンタオビール」を何度か買って飲んだほどであった。
 


 2004/05/04 上海滞在5日目-黄金周はどこも混雑の巻-
午後からは有名な「豫園」という上海でもっとも中国らしい庭園や古い建物が並んでいるという場所へ行った。

ここがまた、すごい人・人・人。観光客が多く、日本人や外国人が多くいた。なんとか人ごみをかきわけかきわけ、豫園の入り口へたどりついた。入場料は450円。不思議にも入場すると人が急激にへった。

なるほど、お金のかかるところには中国人は入らないのね。と思いながら、中の庭園はゆっくり見ることができた。建物の作りや庭園の美しさが日本のものとは違っていて素晴らしい。 ところどころで座って休んだりしながら1時間ほどかけてゆっくりみた。

外へ出るとまだすごい人。

ここには小龍包で有名な「南翔饅頭店」があるが、長蛇の列だったので、パス。お昼は「シャオチー」と呼ばれる、小龍包や肉まんなどが食べれる食堂へ行った。ここでも大混雑で戦争状態。

なんとかほしいものをお盆にのせ、テーブルにつく。相席になった中国人の女の子に何やら中国語で話しかけられ、中国語はよく分かりませんと、言うものの通じなく少々ブルーになる。 結局私の使っていたティッシュが欲しいとのことで、あげた。

その後はほしかった目的の「箸」屋へやっとたどりつき購入。約450円くらいで2セット。でも、後で気づいたのだが、やっぱり質が悪い。ちょっと後悔。疲れたのでお茶屋さんで一休み。古い家屋の二階にあるレトロなお茶屋さんで人も少なくゆっくりできた。

コーヒーが450円で日本と変らない値段だ。というか、お昼に食べたものも、三皿とって食べきれなくて残したくらい多かったのが450円。ここ、上海では食べ物よりもコーヒーや飲み物、 マックやスターバックスなどファーストフードの方が高くつくのである。値段の格差が激しいところである。この値段の格差は貧富の格差からきているのであろうか。

夕飯は初日に見た例の宿泊しているホテル近くの市場で売っている食べ物を買うべく向かった。

売っているおねえさんに、おそるおそる、中国語で「どの料理がおいしい?」と聞いてみた。

「うーん、どれがいいかな、辛いのは大丈夫?」とかなんとか、そんな感じで言っていたと思われ、なんとか会話もなりたち、おねーさんから、「中国人じゃないよね?」といわれ、「私は日本から来ました。今中国語を勉強しています。」と、何度も教科書で目にしたお決まりのフレーズを使ってみた。 「中国語うまいね!」と言われ、またうれしくなった。

ようやく買い物が普通にできるようになり、中国語での会話が苦ではなくなってきたことで、慣れてきたという実感がわいてきた。

上海ではタクシーの数が多く、雨の日以外は比較的簡単につかまるので、非常に便利な交通手段でもあり、初乗りが10元(150円)なので名古屋の地下鉄よりも安い。 でも、バスは1元(15円)で市内均一。

上海の滞在も長くなるにつれすっかり、価値観も中国人になってしまったようで、10元近くするものは全て、”高い”という感覚に陥り、かくしてタクシーを使う機会はほとんどなくすぎていった。
 


 2004/05/05 上海滞在6日目
今日の午後からは映画を見に行った。 中国のテレビ番組では中国語の字幕がついている番組が多かったので、私のような外国人でも比較的内容が分かりやすい。

当然映画も字幕があるだろうと思い見に行ったが、なんと、字幕なし。 しかも、吹き替え。さーっぱりわからず、二時間半がすぎていった。ちなみに見た映画は「コールドマウンテン」 中国語では「冷山」そのまま訳されたいた。

映画の料金は50元(750円)中国ではDVDやVCDの海賊版(中国語では盗版という) がありふれているのでわざわざ映画を見に行く人は少ないのだそう。 デートなどでカップルが見に行くことがほとんどだそう。この盗版DVDは一枚120円程度。

この日の夕飯はカップラーメン。 中国でもインスタントラーメンは豊富にあった。 でも味はあまり期待できそうになかったので、とりあえず日清のカップラーメンを買ってみた。

やっぱり、うーん、中国の独特な味がした。日本人には合わないかなー。お土産にしようと思ったけど、やめることにした。

上海では道を歩いていると、中国人同士で喧嘩しているところをよく見かけた。道路で多分車がバイクにぶつかったであろう当事者同士が何やら言い合っていた。当事者は二人なのに周りには人が数人あつまってきていた。

いかにも当事者かと思うほど野次馬たちは接近してその喧嘩の様子をみていた。 そんな光景を見ていたら、喧嘩しているという緊迫している状況ではあるのだが、なんだか微笑ましかった。

今度中国行く時は、もっと中国語うまくなって横入りしてきた中国人と対等に喧嘩してやるぞ、とそんなことを思った。
 


 2004/05/06 上海滞在7日目-上海料理を満喫するの巻-
今日は午後から上海でも有名なラーメン屋さんへ行った。 すごく混雑していて何とか食券を買い、席につきラーメンが出てきた。

日本のものとは全然味も麺も違い、なんというか、日本のラーメンのようなコクはないのだが、わりとおいしかった。料金は100円。日本のラーメンより量が多い気がした。

ここのラーメンは「蘇州ラーメン」といって、上海人にも有名なお店らしい。具が中に入ってるタイプと別皿で出てくるものとあり、別皿の場合は自分で麺の上にのせて食べる。

そのあとは、漢方エステをするためにガイドブックを頼りに訪ねてみた。90分で約2000円と格安!内容にも満足。上海へきてからというもの野菜類はとっていないし、栄養が偏りすぎだったので、このエステで何とか化粧ノリも少しもどったようだった。

そのあとは、もう一度ショッピング街まで戻り、ネパール料理屋さんへと行ってみた。上海では中国以外の外国料理はかなり高め。ここではチキンカレーを頼んだのだけれど、750円ほど。日本と変らない。量も少ない方。中国の独特の味がした。

うーん、これがネパール料理の味なのか、中国だからこそ中国人用にアレンジされてる味なのかわからなかった。日本でネパール料理を食べて是非確かめてみなければ。
 


 2004/05/07 上海滞在8日目
上海に来てから一番の収穫は良く聞く中国語の単語や使う単語を覚え、なんと言っても中国語で会話することに慣れた気がする。 この1週間での進歩はかなり大きかった。日本語を使う機会はほとんどなく、中国語が主に多かった。

英語もあまり使う機会がなかったので、英語で話そうと思っても、すぐに出てこなかった。頭もすっかり中国語になってきていたようだった。

今日は午後からは「静安寺」という上海のお寺へいくことにした。しかし、ここは工事中で見るには見れたけれど、建物は古いのかと思いきや、けっこう新しかった。

そのあとは、また外灘(バンド)方面へ行き、浦黄江遊覧することにした。一階席と二階席で値段が分かれており差額は150円。 東方明珠タワーもそうだけど、ランクによって値段に差がついていることが多かった。

すっかり中国人の価値感覚になっていたのか、ここでケチったのがまずかった。やっぱり二階席にしておけばよかった。一階席だと360度見渡すことができない。 浦黄江は近くで見るときれいな河とはいえなかった(笑)

夜遊覧するにはバンドと東方明珠タワーの夜景と両岸を見渡せるので綺麗だと思う。

その後、暗くなるのを待って、初日に霧がかかっていてあまり景色がみれなかった東方明珠タワーへ上ることにした。ライトアップは19時から始まり、上海市内が360度見渡せた。最上階へ上るだけの価値はあったと思う。
 


 2004/05/08 上海滞在9日目
今日で上海も最終日。さすがにこのくらいになるとそろそろ日本に帰りたいモードになってきていた。たいていの有名な場所には行ったので行ってみたいなと思う所もなく、 とりあえず上海の本屋さんで中国語の漫画でも買おうと向かった。

そこでふと思い出し、「豫園」が混みこみで見れなかったのでもう一度いくことにした。 黄金周も昨日で終わっていたので、一度目に行ったときほどの混雑はなく、ゆっくりみれ、小龍包で有名な「南翔饅頭店」で並んでみた。

それでも一時間近くまって、ようやく16個入り120円ほどの小龍包を買い食べた。タレをお好みでかけるのだが、このタレが妙にすっぱく、胸焼けしそうだった。 このタレをかけすぎたのが失敗だった。

小龍包は外側の皮が想像していたより厚いので食べ応えがあり16個は多かった。 これなら、この前入った「蘇州ラーメン」へ行けばよかったと後悔。

中国の人は、油っこくて味の濃いものが好きらしい。日本人はあっさりしていてコクのある味が好きかな。反対に中国人は日本のラーメンはあっさりしすぎておいしくない、と言っていた。

明日は朝早くホテルを出発なのでホテルの人にタクシーを予約できるか聞いてみることにした。授業で習ったタクシーに乗るという単語「打的(ダーディー)」と使ってみたが、通じなかった。あれーおかしいな。上海の人は使わないのかな・・・。

何とか一応タクシーの予約ができ、時間通りに朝きてくれるのか不安に思いながらも、明日はやっと日本へ帰れると思うと少しうれしかった。
 


 2004/05/09 日本へ帰国
さて上海とも今日でおさらば。案の定タクシーは時間より15分遅れてきた。もう来ないかと思い、フロントへ行こうとしたところにようやく来た。 どうも中国では社会主義国家のなごりでサービスという概念があまり無いらしく、サービスはさほどよくなかった。

もっとも上海ではすでに国営企業はもう なくなっており、レストランやホテルやデパートが立ち並ぶようになり、サービス競争も段々と激化してきているようで、各レストランでのサービスの差や店員さによってもサービスの差が見られた。

最初は冷たそうで怖かったように見えた中国人もバスのおねーさんみたいに、行き先を間違えて乗ったら親切にどのバスに乗り換えたらよいか教えてくれたり、道を聞いたら、自分じゃわからないから、 とわざわざ他の人に聞いてくれたりして、話してみると親切な人も多く、とってもありがたかった。

英語が公用語ではない国では、その国の言葉を話せないよりは話せた方が人も幾分親切に感じられるかなと思う。

もしも表面的な所だけを見て、悪いイメージだけがついてその国の事を嫌いになってしまっては何かもったいない気がする。 その土地の事をより深く知ろうと思うと、良い面と悪い面と双方から観察しなければ真の姿は見えてこない。

もちろん、短期間のツアー旅行で良いイメージのまま帰ってこれるならそれでよい。 上海は衛生面も綺麗とはいえないし、サービスも良いとはいえない、買い物すれば品質は劣る、路上ではぼったくりがたくさんいるし、 貧しい人や足の無い人、病気の人がお金を下さいと倒れたりはいずったりしている。

そういう面だけを見て上海を嫌いになりたくないし、 綺麗なビルや夜景だけを見て外国人ばかりの高級レストランで食事をして「これが上海か」とも思いたくなかった。

中国語を通して現地の人とコミュニケーションがとれたことで数倍この旅が面白みのあるものになり、いろいろな意味で収穫があり、中国人の活力や習慣に生で触れた事はとても興味深く、ホントに行ってよかったと思った。

その国の言葉を学ぶというのは単にコミュニケーションのツールだけではなく、そこに文化背景も必ず見えてくるし、その国の人と言葉を通して触れ合える事が何よりも嬉しいと思う。

自分の事をだれも知らない土地へ行くのは心細い反面、全てにおいて新鮮で緊張感があり刺激的である。 また他の国と比べることで日本の良さを再確認し日本の文化を尊重する気持ちが芽生える。

ここに語学を学ぶ楽しさがあり、やめられない理由の一つなのかもしれない。 これから10年後の上海がどう変ってるのか楽しみである。おそらく、街は整備され衛生面も改善され、それに伴いサービスも良くなり、近代化の道をたどるのだろうな、と思われる。

上海の今後が楽しみである。
 



BACK