朝顔は 酒盛知らぬ 盛り哉
旅に出るので別れを惜しみ盃を重ねている。朝顔は俗事に目もくれず今を盛りと咲いている。
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二日酔ひ ものかは花の あるあひだ
二日酔いなぞ気にしてはいられない。桜を謳歌しなくては!何時散ってしまうか分からないのだから。
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雪を待つ 上戸の顔や 稲光
稲光は雪を招く光…この宴は雪見の宴になるのではないか!皆,期待と興奮の顔つきだ。
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草の戸や 日暮れてくれし 菊の酒
菊の節句の酒も隠遁の自分には無関係とあきらめていたところ,思いがけなく日暮れになって一樽届いた。
うれしいが…日暮れて届いたところになお一抹の淋しさがないわけではない。
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