芋焼酎なのになぜ米を使っているのかという不信感を持っていませんか?
芋焼酎と米麹のセットは江戸中期の芋焼酎誕生のときから,ずっと今日ま
で続いてきています。
米麹がなければ芋焼酎は生まれなかったと言っても過言ではありません。
米麹の役割は3つあります。ひとつは清酒の米麹と同じで,米麹の糖化酵素
でさつまいもや米の澱粉を糖分に変える働きです。
二つ目は清酒麹と異なり,焼酎麹がクエン酸を作りだすこと。このクエン酸
によって温暖な南九州の焼酎つくりは雑菌汚染から守られ,安全にアルコー
ル発酵が行われるとともに最終の蒸留工程で蒸発しないクエン酸は切り離さ
れて,良質の芋焼酎ができあがるのです。
三つ目が芋焼酎らしい香りと柔らかな甘さを引き出す効果です。
何故タイ米か?
麹が繁殖しすぎると,麹のニオイが強く出すぎるし,発酵管理が難しくなります。
タイ米は水をあまり吸収しないため,麹の増殖もおだやかなので,タイ米が選
ばれています。安く作り上げよう!という事ではありません。
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