S・O・Sの語源



SOS=Save Our Ship と思っていませんか?

SOSの語源としてよく言われているようですが,残念ながら間違いです。

無線通信が実用化された当初の遭難信号は,マルコーニによって提案さ
れた「CQD」で,1904年に採用されました。CQは公衆向けの注意の通
知であり,Dは distress(遭難)を意味しています。
一般には「Come Quick, Distress」(早く来て!遭難した!)の略として認
識されていました。
1906年に万国無線電信会議(国際電気通信連合(ITU)の前身の一つ)の
第1回ベルリン会議でSOSが採択され,日本は1908年に批准しました。
審議の際にCQD,アメリカの手旗信号のND,ドイツの一般呼び出しのSOE
が候補として挙げられ,聞き取りやすいSOEを採択することとなりましたがE
は1短点(・)で聞き落とす恐れがあるため,3短点のS(・・・)に変更したSOS
が採択されました。

SOSを初めて発信したのは1909年6月,アゾレス諸島沖で難破した「スラ
ボニア号」。1912年4月15日、客船タイタニック号が沈没した時にも使用
されました。SOSがマルコーニ式電信機を積んだ船の中で初めて使用され
たのがこの時です。また,この時は古い遭難信号であるCQDも併せて使用
されました。

日本では,遭難通信・緊急通信・安全通信・非常通信は,電波法第52条第
1号から第4号に規定されています。
MayDayもSOSと同じ意味ですが,電信による発信か,電話による発信か
のちがです。


電波法

総務省

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