ヴァン・ダインの二十則



二十則ってどんなの?
 ヴァン・ダインが定めた探偵小説をフェアプレイにさせるために提唱した20個の規則です。これは流石に覚えていないので、家中引っかき回して『ウィンター殺人事件』(創元推理文庫)を探してきました。引用しますね。(表現は簡略化します)

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19.
20.
 全ての手がかりは読者に提示されていること
 犯人が探偵に対する以外のごまかしやぺてんは禁止
 恋愛的要素を取り入れてはならない
 探偵や捜査員が犯人に豹変してはならない
 探偵は偶然の作用で事件を解決してはならない
 探偵は登場し、探偵として働くこと
 死体は必須
 探偵は超自然の能力を用いてはならない
 探偵は一人であること
 犯人は物語中の重要人物であること
 使用人や執事等を犯人とするのは安易すぎるので禁止
 単独犯であること
 秘密結社等を登場させてはならない
 未発見の毒物等を使ってはならない
 全ての手がかりは犯人を指し示していること
 本筋から離れた会話等が続いてはならない
 犯人は職業的犯罪者(山賊や強盗)であってはならない
 「事故だった」「自殺だった」ってのは禁止
 犯罪の動機は犯人の個人的なものであること
 ありきたりの手法(10個提示されています)の禁止

 いや、もう、これは…凄まじく厳しいです。たしかに、これ全部守ったらフェアかもしれません。が、皆が皆これを守っていては画一的な作品ばかりになって面白くないですよね。ヴァン・ダイン自身の作品だって、必ずしもこの条件を満たしてはいないんです。無理があるってことを承知した上で、だったんでしょうね
 現在の作品は殆どNGですね。恋愛要素とか、本筋から離れた話とか…ないと淋しいですよね。

 かなり省略してありますので、興味のある方は『ウィンター殺人事件』を見て下さいね。



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