叙述トリック



叙述トリックってどんなの?
 当たり外れの非常に大きなジャンルかもしれません。文章表現や言い回しによって読者を誤認させるジャンルです。具体的に例を挙げるのはやめときますね。

 このジャンル、取り方に因ったら可成り卑怯です。と云うのは、作者は余り正確な描写が出来ないからなんですね。敢えて触れなかったり、敢えて紛らわしい表現だったり…。本格とは違った意味で面白いジャンルなんですけど。

 さて、とっても大事なことがあります。これだけは絶対に守った方が貴方の身のためです。何かと云うと「このジャンルの作品について誰かと話す時は十分に注意すること」です。要はネタバレされると凄まじくむかつくのがこのジャンルってこと。叙述ミステリィと疑わずに読んでいたら、最後で「うわ〜、騙されたぁ!」ってなるのが良いんですね。だから相手が読んでいるのかどうかはちゃんと確認しましょう。

 この分野の代表的な作品は、あの人のこれとあの人のこれと…って挙げたら殺されそうなのでやめときます(笑) 素直に疑いを持たずに読める人はこのジャンル向きですよ♪ 単純バカな私はこのジャンル、大好きです♪

 叙述トリックの欠点は映像化不可能ってことです。作品を読みもしないで作者に「映像化のお願い」にくる間抜けな映像関係者だって世の中にはいるのです。やれやれ。

 映像には映像トリックと云う、叙述トリックと同系列のものも存在します。あるシーンを何らかの意図を持って撮影し、観ている人を誤解させるものです。例えば時間的、空間的に一部分しか写さなかったりしてね。
 これ、実は日頃から身の回りに溢れています。例えば新聞などで写真が掲載されている場合、我々はそれが全てと多かれ少なかれ誤認してしまいます。地震で倒れた家が映っていれば辺り一面そんな被害と思ってしまいますよね。読者の受ける印象を強めるためにそう云う意図をもって撮影したりしますから。ところが実際はそこだけ(元々壊れかけていたから)倒壊したとか…って話も珍しくありません。まぁ、パターンを挙げればきりがないのでこの辺で。



Return