芦原すなお
<「ミミズクとオリーブ」シリーズ> |
わが身世にふる、じじわかし (創元推理文庫) |
<ノンシリーズ> |
月夜の晩に火事がいて (創元推理文庫) |
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わが身世にふる、じじわかし |
ストーリィ
しっかり物で料理上手な妻が魅力的なシリーズの第3弾。友人(?)の河田がニューヨークに行ってやっと静かになったと思ったら、もう帰ってきてしまった。うるさいったりゃありゃしない。今夜も美味しそうな夕飯のにおいが…わくわく。
「ト・アペイロン」「NY・アップル」「わが身世にふる、じじわかし」「いないいないばあ」「薄明の王子」「さみだれ」 |
感想
日本に昔からある本来の夫婦。今ではあまり見掛けなくなった生活かもしれません。せめて小説の中だけでもそんな雰囲気を味わってみたいと思う方には打って付けの作品です。ミステリィが好きな人も、美味しいお話が好きな人も、ドンこい! シリーズ作品ですが、途中から読んでもあまり問題はありませんので、旅先でも気軽に手にとって欲しい一冊です。
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月夜の晩に火事がいて |
ストーリィ
東京で私立探偵を営むぼくの元にかかってきた一本の電話。田舎の幼なじみから、半ば強引に依頼を受けさせられ、帰郷します。地元の有力者の家を訪れたものの、目的の人物は不在。歓迎などされている内に、事件勃発。火事が起きたかと思えば、次は殺人事件。警察官からは疑われ、探偵らしい働きもできず、どうしたものでしょう。
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感想
全体的なストーリィは変化に富み、雰囲気も良い作品です。が、そのために重要なファクタである方言がテンポを妨げている感が拭えません。とにかく括弧が多いのです。括弧がないと、何をしゃべっているか分からない。括弧をなしにすると、作品の雰囲気が台無しになってしまう。その狭間で苦しんでいたのは、読み手の私だけなのか、作者もそうだったのでしょうか。後半までくれば慣れてくるのですが、前半は正直、苦痛を覚えることもありました。
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