本多孝好
<ノンシリーズ> |
FINE DAYS (祥伝社文庫) 真夜中の五分前 (新潮文庫) |
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FINE DAYS |
ストーリィ
神秘的な魅力に囲まれた恋愛小説。
「FINE DAYS」:魅惑的な転校生の魅力と学内の女子に対して発言力を持つ友人 「イエスタデイズ」:死期を悟った父に依頼され、若き日の父を探る 「眠りのための暖かな場所」:教授はゼミで独りになっている学生に気を配る 「シェード」:欲しかった中古家具は売れてしまったらしいが、話を聞くことに |
感想
著者らしい雰囲気の作品です。でも、本多さんならば、もっと神秘的に表現できたのではないか、などと贅沢を感じてしまいますが、十分に楽しめる一冊であることは間違いありません。傍観者の視点と関係者の心理がバランス良く表現された「FINE
DAYS」。不思議な設定が素直に受け入れられる「イエスタデイズ」。自分自身に素直じゃない「寝のための温かな場所」。ストレートな設定ながら、非常に上手く肉付けされた「シェード」。特にお勧めなのは「シェード」です。
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真夜中の五分前 |
ストーリィ
色々な女性と付き合い、噂も立てられている僕。しかし心の中の何かがぽっかりかけている様な気が…。恋人らしき人と別れても、どこか無気力にそれを受け入れられてしまう。失恋の痛みというよりも、暇をつぶすために行ったプール。僕はかすみに出会った。
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感想
無気力な、どこか静かな雰囲気が、いかにも本多氏らしい世界です。その中でも、しっかりと感情は持っている二面性に魅力を感じます。表面的な世界、心の裏側の世界、一冊で色々な世界を味わうことが出来ます。side-AとBに別れていますが、side-Aだけで終わっても、一つの作品だと思います。
お気に入りの一文
はじめまして、秋月水穂さん。
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