霞流一
<ノンシリーズ> |
スティームタイガーの死走 (角川文庫) フォックスの死劇 (角川文庫) |
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スティームタイガーの死走 |
ストーリィ
玩具メーカが作った蒸気機関車C63。現代に復活した幻の機関車が、中央本線をいざ東京へ。ところが出発駅では死体が発見され、列車は二人組に乗っ取られ、さらに車内では死体が発見、揚げ句の果てに列車は消失! 鍼灸医・蜂草輝良里こと「キラリ」が謎に挑みます。
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感想
古典的な雰囲気が漂う作品です。トリックは大がかりで、ちょっとした企みもあり、このミス4位も納得です。ただ、何故か、今ひとつ作品に入り込めず、感動が薄れた感あり。作品を一歩外側から見ている己に気付きます。多くの人物が登場するのですが、誰にも感情移入しにくかったのだと思います。誰の視線で見るとこの世界を受け入れやすいのか、世界に入りやすいのか、掴みきれなかった為でしょう。少々勿体ないことをしてしまいました。
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フォックスの死劇 |
ストーリィ
紅白探偵社。名前の由来は二人の人間。紅門福助と白亀金太郎。ある日とびこんできた依頼人のオババ。彼女の夫は「ハモノハラ」という奇っ怪なダイイングメッセージを残して死んだ、映画監督だった。
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感想
初めて霞氏の作品と肌があった感じがしました。主人公は紅門と云う、ちょっと変わった名前の探偵。しかし変わっているのは名前だけではない。その言動、その軽口。それがとてもテンポ良く感じます。主人公の行動がテンポ良く感じれば、作品全体も良いテンポ。謎解きよりも、何気ない行動の中にある面白さを感じる作品だと思います。
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