満坂太郎
<ノンシリーズ> |
海賊丸漂着異聞 (創元推理文庫) |
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海賊丸漂着異聞 |
ストーリィ
第7回鮎川哲也賞受賞作。鎖国から開国へ。揺れる日本列島。そんな最中、御蔵島に、アメリカの商船「バイキング号」が漂着します。20余名のアメリカ人と、300名以上の広人たち。不安に襲われながらも彼らとコミュニケーションをとる島民たち。破船で死んでいた船長。失踪した島の有力者。そんな折り、島に派遣されてきたのは中浜万次郎(ジョン・万次郎)でした。。
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感想
ても時代背景などがしっかり描写されています。純粋な歴史小説を読んでいる様な気分になりますが、そこにしっかりとミステリィが染みこんでいるのです。島の人々、船に乗っていた広人たち、そしてアメリカ人たち。島の人から見れば「仲間」、「遠いなりにも近い人」、「奇異な存在」に大きく分かれます。それを巧く描き分けていて、作品全体の雰囲気作りにも一役買っています。探偵役がジョン・万次郎ってとこもポイントでしょう。
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