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Wさん、Oさん、Iさん/Hiro
夏の穂高で、「今度は沢へ行きたいね」と話をしてからおよそ一ヶ月。気持ちはあれど、なかなか沢を絞り込めずにいましたが、白山書房の「日本百名谷」に取り上げられ、ナメが素晴らしいと言われる米子沢に決まりました。また、巻機山は"百名山"の一つでもあり、"百名谷にして百名山"という、一粒で二度おいしい(?)山行となりました。
9月21日 名古屋(20:05)−豊田飯山IC−米子橋(26:00)
米子沢までは遠いので、ある意味ではアプローチが核心。それでもIさん、Oさんの運転のおかげで、予定より早く麓まで着く。米子橋横の駐車場には、すでに20台ほどの車が止まっていた。明日は避難小屋泊まりなので、7:00起床、8:00出発とする。
9月22日 曇のち雨 米子橋(7:55)−3段40m滝の上(9:30)−大ナメの直下(12:20〜35)−巻機山避難小屋(14:23)H1
7:00起床のはずが、6:00頃からマイクロバス(?)のエンジン音にたたき起こされる。ガヤガヤ話す声や、「行ってらっしゃい」という声。どうやら、ツアー登山の人の送迎バスのようだ。それでも7時まではシュラフに入っていたが、やはり4人とも起こされていた。
テントの外へ出ると、米子沢へ向かう7人パーティーが出発するところだった。我々も準備して出発。
道路を少し戻り、米子沢左岸の林道から登り始める。1/25,000地形図に比べ、堰堤が増えている。沢に入ると伏流になっており、小一時間は水のない河原を歩く。
8:40やっと水が出てきたので、沢用の履物に替える。今回の足回りは、渓流足袋2名、地下足袋&わらじ1名、M社製サワタビ&サワーサンダル1名。
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水流が出てくると、ナメや滝が連続して現れる。ナメ沢出合の二俣を右に取ると3段40mの滝。夏ならば一泳ぎしたくなるような、美しい釜。直登はできそうもないので、右岸の踏跡に入り一気に高巻く。 |
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沢に戻ると、ナメ滝、小滝が再び連続する。遡行図の20m滝だろうか、一ヶ所ザイルを出し、Oさんトップで滝横の岩場を登る。沢でザイルを出す場合時は、支点が充分セットできないことが多いのでビレイヤーは緊張するが、Oさんはサクッと登ってくれた。 |
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12mスダレ状滝。このあたりからガスが上がってきて、麓は見えなくなる。 |
上部ゴルジュ帯の入口から、一旦左岸の踏み跡に入ってしまう。かなり濃い踏み跡で、どんどん追い上げられていく。しばらく行くと、懸垂下降点とおぼしき残置シュリンゲがあるが、9mmφ×40m1本では沢底まで届きそうにもない。
前方を見ると、ゴルジュの中に駐車場で今朝見かけた7人パーティーが見えた。彼らの様子をしばらく見たが、ゴルジュの中を行くのが正解だろう ということで戻ることにした。
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ゴルジュ内は幅が狭く滝が連続しているが、それぞれの滝は水流に入らずに脇から登れる。20mチムニー滝を左岸から越えたところで休憩。今日は避難小屋泊まり、時間は充分にある、あわてて行くことはないのだ。 |
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12m滝を越えると、待望の大ナメに出る。素晴らしい!! の一言。谷の幅が広く、空が開けていて、とても明るい感じがする。Iさんはデジカメを出して、画像を取りまくっている。Hiroもカメラを肩から下げてシャッターを押す。Wさん、Oさんは軽快に登る。今までなじみのある花崗岩のナメと岩質が違うせいか、傾斜がきつく感じられる。水流の中をひたひたと歩くことができず、乾いたところを選びながら慎重に歩いた。 |
傾斜は緩くなってきたがナメが続き、数mの小滝もときどきあらわれ、飽きがこない。しばらく行くと二俣に「この沢立ち入り禁止(だったかな?)」と書かれた標柱が立ててあった。新しいガイドブックには、「植生保護のために右俣には入らないように」と書かれていたが、ここまでしてもらわないと右俣に入ってしまうということだ。それでも右俣へ入るヤツもいるだろうが…
両岸がさらに低くなり、山頂方面もガスの向こうに見え隠れする中、箱庭のような流れをパチャパチャと歩く。避難小屋から水を汲みに来る踏み跡を一段上がると、薄黄色に色づいた草原の向こうに小屋がある。素晴らしい景色に思わず声をあげた。
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ガスって来たが、雨が降る前に頂上へ行くことにする。 |
Iさんに、今日撮ったデジカメの画像を液晶画面で見せてもらいました。撮った画像を、その日のうちに見れるなんて、技術の進歩はすごいです。なかなかイイ絵が撮れていました。Hiroのフィルムも、いい感じに撮れていると良いのですが…
夕食後、ささやかながらお酒を飲む。つまみのほとんどが"イカ"系になってしまい、おいしかったものの、さすがに最後には…
(Uくん、イカの干したヤツ大好評でしたよ。どうもありがとう)
9月23日 雨 H1(7:35)−米子橋(9:20〜50)−豊田飯山IC−名古屋(16:30)
昨夜からの雨が降り続く中、下山。5合目から見る米子沢は、増水しており、一つの大きなナメ滝のようだった。