「リウマチ制圧10カ年対策国際会議」
 

2002年4月17日〜19日まで日本リウマチ財団主催の
日本リウマチ対策開始50周年記念
『リウマチ制圧10カ年対策国際会議』が東京で開かれた。

私は17日、ホテルオークラでの基調講演、開会式、レセプションに参加。
そして18日、大手町サンケイプラザでの講演を聞き家路に着いた。

とてもすばらしい会議に出席する事ができ、生涯忘れることのない
素敵な体験をし、できることなら最終日まで勉強していきたかったけど
主婦としてはなかなか...

それならば短い時間の中で目一杯勉強し、おおいに楽しもうと決めた。

17日。
午前8時51分、名古屋駅から新幹線に乗り午前10時43分東京につく。
軽いはずの荷物を背負い、娘に頼まれた買い物をすませようと渋谷に行く。
事前にお友達から送ってもらった東京の地下鉄マップを握りしめ、イザ!
どうも東京へ行くには気合いがいるようだ。

軽いはずの荷物が肩に食い込む。まずはロッカーを探し荷物を放り込む。
ロッカーのカギに悪戦苦闘。

そして渋谷109を目指す。かっこいいお姉さんに道を訪ねるとすぐ目の前。
カリスマ店員?と呼ばれる人たちがあちらにもこちらにも、いっぱい。
そんな中、おばさんはひとり歩く(笑)
どうにか娘との約束を果たし、また渋谷の町に出る。

109、スクランブル交差点、渋谷駅、道玄坂、忠犬ハチ公、
デジカメ、デジカメ(笑)こんな不振な行動してるのは私だけ。
おばさんだからできること。と、こういう時だけ「おばさん」で納得。

渋谷駅改札手前のサンドイッチ屋さんで立ったまま軽く昼食。

そしてロッカーからまた荷物を引っぱりだし、銀座線で(←階段だらけ)
虎ノ門にあるホテルオークラに向かうことにした。

たしか案内には徒歩5分とあった。荷物は重いけど5分くらいなら...
と思ったのが間違いだった。歩いても歩いても着かない。
道を訪ねながら、荷物を宅配しておけばよかったと後悔...
20分も歩いただろうか。

風が強く、美容院へいったはずの髪は嵐にあったよう。
汗で化粧は落ち、泣けそうだった。
「負けないぞ!泣かないぞ」と心で叫びながらホテルオークラに到着。

別館の会場受付に着いた時にはもうふらふら。やっとの思いで
受付を済ませると「にこさん?」と声をかけて下さるお友達。
たった一人で参加しても、こうして声をかけてくれるお友達がいる。
うれしかった。今までの辛さも疲れも吹っ飛んでしまった(^-^)

ネット上のお友達、初めて、2度目、3度目お会いする方、そして
映画監督の槙坪さんとも再会できた。

すぐに基調講演が始まり、初めて出席する国際会議。
同時通訳用のイヤホンをセットする。
英語で話される講演を聞きながら、耳もとで日本語の通訳。 
(この日本語がものすごく早口なんだ...)

二つの言葉を同時に聞くと言うことは、とても難しいことなんだね。
ほとんど頭に入らない ...きっと私だけ(笑)
プログラム・アブストラクト集をいただいたので、後で勉強しよっと。

そしてコーヒーブレイク。各支部のお友達と「久しぶり−」とご挨拶。
槙坪監督を囲み話が弾む。楽しい時間。
会には出席されないけれど、ホテルまで来て下さった方とご挨拶。
リウマチ患者にとっての朗報を教えて頂いた。

そして開会式。何だか会場がピリピリと緊張した空気。
私達には知らされていなかったけれど、美智子皇后様がご出席され、
もうびっくり!

お言葉には、リウマチという病気の性格、そしてリウマチを認識されない
患者の苦しみなどとても理解して頂いていることが伝わり、
もうそれだけで充分でございます。と心の中で思っていた私でした。

私の場合は皇太子様と年齢も近く、美智子皇后様はやはり母、日本の母。
金屏風の前で立たれるそのお姿は、日本一、いえ、世界一ステキでした。

他の方々がお話をされている間、しっかりとそちらをお向きになり
聞いていらっしゃいました。その凛としたお着物姿の美智子皇后様、
生涯忘れることのない素敵な思い出となりました。

そしてお部屋を変えてレセプションの始まりです。
なんと、立食。私達には一番苦手なタイプ。
会場隅のイスには患者さんが座り、それでもイスが足りなくて
私達はちょっとメインなテーブルで立ったまま「乾杯」を待つことに。

しばらくするとまたまた緊張した空気が...
SPに囲まれて美智子皇后様がレセプション会場へお越しになり
思わずお近くへと進み出てしまう私達。

美智子皇后様は、私達の変形した手を両手で包み込み握手してくださり
私達患者ひとりひとりにお言葉をかけてくださいました。

私にも握手をされたまま「あなたはどちらから?」と聞いてくださり
「あ、愛知から参りました」というのが精一杯。
そして優しい声でお言葉をいただき涙があふれそうになりました。
園遊会でもないのに私達はなんて幸せなんだろう...

美智子皇后様と同じ時代を生きた、私の亡き母が聞いたら
どんなに喜んでくれたことでしょう。

「今日だけはリウマチで良かった」と言った友達の言葉におおいに納得。

そして会場を去られるお姿に音の出ない拍手を思いきりしていた私でした。

乾杯が済むと、お食事開始です。
ホテルオークラのパーティー、すごく楽しみにしていたの。でも...

お皿を手に持って料理をとることができなくて、コックさんにお任せ。
仕方がないことでしょうが、私達向きではない。
それでも、負けじとお代りに走る。

コックさんから「フォアグラはいかがですか?」と言われ
それがフォアグラと初めて知る(笑)

同じテーブルの男性から「カレーおいしいよ」と勧められたグリンカレー。
珍しさからいただいてみる。結構おいしい。

気がつくとその男性の所にいろいろな方がご挨拶にみえている。
アラ?とっても偉い先生なのね。私は今、きっとすごい所にいるんだよね。

海外からいらした先生、患者さん方に友達は得意の英語で話しかける。
すごい!すごい!会話してるよ。一緒に笑ってるよ!
私はその友達がとても輝いてみえた。
すると「にこさん、名刺、名刺」と言う。
私は今日のために作ってきた自分の名刺を渡した。

シルバーの髪をした素敵な女性と名刺を交換する。
なんと、フランスの大学教授。
そんなすごい方に私の名刺など差し上げて...

そしてレセプションも終了し、宿泊先のホテルへ向かうことにした。
5人でタクシー2台に乗り走り出す。が、私の乗ったタクシーは迷子に!
こういう場合、迷タクシー?地下鉄だと4区間のはず。
途中、裁判所や皇居などを通り、私としては夜の東京見物気分(笑)

目的のビジネスホテルに到着し先に着いていた友達と夜の神田へでた。
神田はもう寝る時間(?)閉店10時という喫茶店でお茶することにした。
喫茶店の名前は「ルノワール」...
画家ルノワールは、リウマチになり変形しながらも絵を書き続けた。

何かの引き合わせだろうか?
東京、石川、大阪、愛知、支部はバラバラでも「リウマチ」は共通。
絆は強い!

楽しい時間はあっという間に過ぎ、各部屋に分かれて眠ることにする。

嵐のような東京到着から始まって、天にも登るようなひとときがあり
仲間達との楽しい時間があった今日一日。

なかなか寝付かれない夜だけど、まだ明日がある。
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