平方根



  紀元前1800年のバビロニヤから出土品に、一辺1の正方形の対角線の長さを1.414213と刻まれている粘土板があるそうです。(E.マォール著伊里由美訳ピタゴラスの定理 岩波書店)

 この1.414213という数は驚異的な数です。一辺を1メートルとすると、1m41㎝4㎜213μです。千分の一ミリまで正確に測ったのか、計算で求めたのか不思議なんです。

 一辺が1の正方形の対角線の長さは三平方の定理で求めることができます。縦の長さの2乗たす横の長さの2乗を求めます。 1²+1²=2、2乗して2になる数が対角線の長さです。2乗して2になる数を2の平方根といい√2と書きます。そうしてルート2と読みます。
 
 2乗して3になる数は√3です。ところで2乗して3になる数はもう1つあります、-√3です。

 2乗して4になる数は±√4ですが±2も2乗すれば4でますから、√4=2で、-√4=-2です。


平方根の書き方について、今、使ってますフォントは文の上に線を引くことができません、そこで、平方根区切りに)

を付けることにしました。例えば、√a+b-c)のように書きました。この式はa+b-cの正の数の平方根を表しています。


 上に書きました一辺1の正方形の対角線の長さは次のように求めたと思われます。

まず、一辺が1の対角線の長さは二乗すると2になる数であると分かっていたとします。

 1の2乗は1で2より小さいです。2の2乗は4で大きすぎます。そこで、1と2の間の数1.5の2乗も計算します。

 この後は式で書きます。
       
     12<2<22  1.52=2.25だから
     12<2<1.52  1.42=1.96だから
     1.42<2<1.52  1.452=2.1025だから
     1.42<2<1.452   1.412=1.9881、1.422=2.0164だから
     1.412<2<1.422   1.4152=2.002225だから
     1.412<2<1.4152   1.4142=1.999396だから
     1.4142<2<1.4152   1.41452=2.00081025だから
     1.4142<2<1.41452   1.414252=2.000103062だから
     1.4142<2<1.414252   1.41422=1.99996164だから
     1.41422<2<1.414252    このようにして、√2の近似値の計算ができます。

この文をクリック]して、次の平方根の学習へすすみましょう。