120キロ化改造

1999年4月ごろ、313系が中央西線でデビューしたのとほぼ同時に211系0番台が名古屋工場に入場しました。
入場期間は先に改造されたC2編成が約3ヶ月、C1編成が約1ヶ月の比較的長期なものでした。

この改造理由は1999年12月のダイヤ改正に当たり、当時211系0番台の活躍エリアであった東海道線名古屋地区(大垣〜豊橋間)の普通列車が120キロ対応車両、あるいは加速力の高い編成(211系5000番台3両:2M1T)しか走れないことに備えた為の改造といえます。
本改造では主として、311系に性能を近づけ、運用面でも311系の仲間として取り扱えるような改造としました。

この改造に伴い、JR西日本211系「ゆめじ」と肩を並べる車両となりましたが、2010年春に「ゆめじ」が引退。JR唯一の120キロ対応211系となってしまいました。


改造概要 画像  改造概要
速度計取替え
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PT改造前のものです  速度計を従来の120キロまでのメータを311系同様の140キロのものに取り替えました。
 また、311系同様に増圧ブレーキも装備されました。(圧力計上部に増圧ランプ有)
 このため、運転台に増圧ブレーキの使用有無を選択するランプを設置しました。
側面方向幕 側面方向幕  311系から操作する際に差異の出ないように、種別・行き先を独立させて作動できるように変更しました。
ヨーダンパ追加
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 120キロ走行時の横揺れを抑制する為にヨーダンパを設置しました。
併結車両増  従来211系0番台は211系5000番台・213系とのみ併結可能でしたが、本改造で311・313系とも連結できるように改造がなされています。
車掌用設定装置
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(画像は神領区転属後に撮影)
助士席正面右側に行き先表示機、臨時停車駅割り込み設定装置を設置しました。
車掌用LED 車掌用LED
客室に向かないLEDという何とも矛盾を感じさせる装置です。
これは211系のサービス向上のための考えではなく、311系併結時に動作確認を行うためのものです。
なお、211系0番台単独走行時にも作動はしておりましたが、神領区転属と同時に予備車を211系5000番台に指定。その時以来このLED装置も使用停止となっています。

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