あるある!山歩き失敗談

このページは、登山を始めて陥りやすい失敗談を纏めたものです(実際、自分が陥った失敗ばかりです(´・ω・`)
なお今のところ、笑い話で済んでいますが、山に入っての大きな失敗は、時として命を失う恐れがあります。このページを参考にして頂くことは幸いですが、決して鵜呑みにせず、自分自身で考え、自己責任の気持ちでお願いします)
  1. 靴のフィッティングを間違える(登山靴を適当に買ってしまう)
  2. 私以外でも結構失敗している方は多いようです(´・ω・`)
    因みに私は、選び方をネットで調べて、店舗で試し履きして買ったのに失敗したクチです。どうしようもないorz
    なぜ失敗したのかというと「ちょっと履いてみて、大体サイズも合ってるし、カカトは指一本分空いてるからバッチリだろう!」と思ってしまった所でしょうね。ハイ!そこのアナタ! 同じようなこと考えてはいませんか?
    まず一つ目。ちょっと履いてみてが、間違い。
    至極当然ではあるんですが、山登りって歩いている時間が長いです。ウォーキング(街歩き)の趣味から山歩きへシフトする方なら、もしかして気付けるかも知れませんが、例えば4時間くらい歩いている経験はありますか? 当然、靴の中は汗をかきますし、足は少しずつ形が変わります(疲れで土踏まずが下がってくるらしい)。
    ちょっと履いたくらいでは、本当に合っているのか分からないものなのです。
    とはいえ流石に店舗内で4時間試し履きは出来ないでしょうけど、それでも「自分でパッと合わせて大丈夫!」って買い方は、失敗の元だと思います。月並みですけど、信用のおける店員さんと相談しながら買うのが一番の最善手だと思います!
    なお、私みたいにちょっと人見知りだったり、フィッティングに人の手を借りるのが苦手な方は、ネットなどの記事を熟読・熟考して、とにかく時間と足を使って選ぶ方法がその一。その二は、反対に安価な登山靴(っぽいものでも可)を買ってみて、一年間ぐらい登山道を歩いてみる。そうすると「ここを改善したいな」ってとこが見えてくるはずなので、そこを改善している靴を新たに買い直すって方法もあります(←私はイマココw(2020年春現在))
    二つ目の間違いは大体サイズも合ってるしです。
    靴のサイズには「25.0cm」とかの「長さ」と、「3E」とかの「幅(足囲い)」という二つのサイズがあるのはご存知ですか?
    ピッタリの靴を探すなら、きちんと二つのサイズを理解して、妥協をしないことが必要です。
    特に幅(足囲い)は、単純な幅だけでなく、足の甲の高さなども含めた周囲サイズになるので、「私は3Eの靴を履いてるから、登山靴も3Eなら大丈夫」って安易に買ってしまうと後悔することになるかも知れませんヨ!
    調べるポイントは、履いてみて(指先や甲など)不自然に当たる所がないかチェックしましょう。
    重ねて言いますが、「大体、合ってる」ものじゃなくて、足首で固定されて指先など不自然に当たってる所が一つもない「完璧に、合ってる」ものを選んで下さいね!
    以下、自分が特に「なるほど!」と参考にさせて頂いたページです。
    ⇒KGフリーガイドサービス様
    ⇒ヨシミスポーツ様
    ⇒BEST BUY GEAR様
    ⇒YamaReco様のノート(合わなくて、捨てる前に試してみるといいです)
    そして、まだ登山にハマるかどうか分からなくて迷ってる人は、無理に登山靴を買わずに履き慣れたスニーカーで山登りしてみれば良いと思います。
    インターネットで探せば探すほど「三種の神器」とか「スニーカーでは滑って危険だ!」とか購入を促されますが、あくまでも登山靴は、登山を「楽にするもの」であって「なければできないもの」ではありませんから(´∀`)
    最後に、完璧に合ってる靴でもちょくちょく失敗することがあります。それは、足指の爪を切らずに山へ登ってしまうこと。
    爪が伸びていると下山の時に当たって辛くなり(ときには内出血も!)、せっかくの登頂のいい気分が台無しになってしまうこともあります。登山の前にはしっかりと爪の確認もしましょう♪

  3. 服装に留意しない(汗について深く考えない)
  4. これも、あるある!だと思います。
    汗などを拭う「タオルなどを持っていく」までは思いつくのですが、「じゃあ、胸とか背中とか服の下の汗は?」ってとこまでは気が付けなかったりしますよね。
    特に私が困ったのはズボン。普段着が綿のチノパンだったので、山へ行くときも履いていきました。ジーンズよりも柔らかくて動きやすいし、問題ないだろうと思ってたんです。
    結果どうなったかと言うと、汗を吸って重くなったズボンと、その汗により綿が足に張り付いて、膝の上げ下げがメンドクサイのなんのって。当然ですが山登りは膝の上げ下げが非常に多いので、これはかなり辛かったです。この登山後、すぐに登山用のズボンを探しましたからorz(因みに買ったのは⇒コレ(だと思う。mont-bellさん種類多すぎで分からない))
    ポイントは、汗を吸い込んで貯め込まない素材であること(純綿はダメ、絶対!)と、膝にゆとりがある作りであると良さそうです。(他にも登山用衣料メーカーは沢山あるのでもっと良いものはあるかも知れませんが、ポケット裏地がメッシュで開けておけば空調になる粋な作りになっていて私はかなり気に入っており、実質モンベルさん一択になっちゃってます)
    なお、下着や服なども大きくは同じようなことが言われていて、綿を避けて汗を外に出し、乾きやすい素材のものがベストと言われています。幸い、梧は今のところ失敗していませんが、汗冷えで風邪をひいてしまったり、最悪は低体温症になったりと、汗を甘く見ていると痛い目を見ますのでご注意を!

  5. アルコールストーブの火がつかない
  6. 家で練習したときは、フリント(火花)だけで簡単に点火したついたのに、山の頂上では一向に火が付かない!
    2020年現在、ガス式のシングルバーナーに圧されて、アルコールストーブ自体を使う人が少ないでしょうから、あるある!って同意は少ないでしょうが、それでも同じように初めて山で火を扱うときの緊張感と「こんなはずじゃ?!」ってことはあるのではないでしょうか?
    因みにアルコールストーブって言うのはこういうもの↓。アルコールを注いでマッチなどの火で点火します。慣れると火花だけでも点火できますヨ
    アルコールストーブ山で延焼させたら一大事ですから、火を扱うときは緊張します。エチルアルコールは危険物第4類に分類されており気化しやすい性質を持っているので、早く火を点けようと準備を慌ててしまうんですよね。
    でも、これが間違い。
    引火性液体は、液体自身に火がつくのではなく、液体から発生する蒸気(揮発し気体化したもの)に火が点く(Wikipediaより)
    なので、逆に言えば気化させないと火は点かないってことになります。特に山は平地より気温が低くく10℃以下ということもザラなので、アルコールがなかなか揮発してくれないみたいです。
    ポイントは、アルコールストーブを(人肌などで)温めておいてからアルコールを注ぎ、揮発するのを少し待つことです。急いで何度も火花を散らしても一向に火は点かないのです。慌てない慌てない一休み一休みです。
    なお、マッチの炎を近付ければ気化が少なくても比較的簡単に点けることが出来ますが、それでも雪が降るような氷点下近い気温だとアルコール表面ギリギリの位置で炎を数秒翳してようやく点火できるって感じです。

  7. 道に迷う(地図を持って行かない)
  8. あるある!でしょう?
    有名な山や観光地になっている所は、標識もしっかり出ていますし、なにしろ人も多いので迷うことはありませんが、オフシーズンだったり、有名ではない山へソロで行くなら絶対に地図は必要です。私は岐阜県の冠山で迷いましたorz

    (←この、頂上と反対(北東)方向に伸びてる道(冠平より先の道)へ踏み入ってしまいました。足元が低木で見えなくなり、トレッキングポールを前の地面に向かって突こうとしたら、ズボッとバランスを崩しそうになり・・・よく見るとその先に地面はありませんでした(OДO;))
    このように、歩く道を知っておく為にも地図は必要ですし、やはり地図を持っているだけで安心感が違いますから、これから山に登る人には絶対に持っていってほしいものとしてアドバイスしたいと思います!
    なお、地図を持っていくのが面倒な方にオススメなのが、スマホの登山地図アプリ。私が使っているのは⇒コチラ。ジオグラフィカ(Geographica)様は(その山域の地図は先にスマホにキャッシュしておかないとダメですが)電波が届かなくてもGPSで現在地が分かるので、素晴らしく便利です!

  9. 水に困る
  10. あるある!だと思うのですが、色々な困り方があるんですよね。
    例えば、山小屋一泊行程で余裕を持って2Lの水を持って行くと単純に重いだけで無駄になったりしますし、だからと言って少なめに持って行くと脱水症状で動けなくなる可能性だってあります。特に夏場は水分の消費量が半端ないので、油断してると1時間も経たずに500mlのペットボトルが空になります。
    私は(真夏に)避難小屋に荷物をデポして、そこから40分程度の山頂へ500mlの水と携帯食だけ持って登ったことがありますが、サブリュックが日光で熱を持ってしまい汗が酷く、山頂につく頃には水はほとんど飲み干し、携帯食を食べる気力すらなくなってしまいました。山頂のわずかな日陰で少し休憩して避難小屋まで逃げ帰ったのですが、避難小屋に着くなり足が攣り、かなり危なかったことを覚えています。
    人にとって、本当に水は生命線と痛感しましたね。
    他には(幸いにも私はないのですが)、登山道にはいくつか水場が示されていたりするのですが、そこを頼りにしていると枯れてたりする場合もあるので、縦走するときなどは本当に水に悩まされることでしょう。だからこそ、湧き水は一際美味しく感じるんですけどね(´∀`)

  11. 山のは遅いのを知らずに登る(雪・凍結)
  12. それぞれの地域の特色があるので、一概にあるある!とはいかないと思いますが、東海地方の平野に住んでいる私にとって4月は、明らかな春です。スタッドレスタイヤは絶対に不要になりますし(むしろ3月には履き替えるのが一般的だろうし)、桜が咲けば春!なので、そんな中、雪が降るなんて思ってもみないわけです。
    しかし、平地と1000mも差があれば気温は6度も下がります(100m上昇する毎に-0.6度と言われています)。仮に平地の最低気温が9度くらいとすれば、山の上ではまだまだ雪が降っていても全然おかしくない気温ってこと! そして、雪は踏みしめられたり、強風に煽られ磨かれるとツルツルの氷になります。
    凍結路を普通の登山靴で登れるなんて思ってはいけない! 私みたいに「三歩進んで二歩下がる」なんてことになる(どうでもいいが、その時は時間が掛かり過ぎて登頂を断念しています)。山にとっての4月は、春を待つシーズンなので、アイゼンは必ず携帯するようにしましょう。
    なお、アイゼンって聞くと「雪山登山」とか「滑落」ってイメージになりがちですが、〜2000mまでの山は大抵、木や草があるので、滑落=即死亡って ことにはならなそうです(但し、場所によってはキレット(崖)になっていたりして、滑ったら止まらない箇所はあるので油断はできませんが)。十分に気を付ければ、私みたいな1〜2年目の初心者でも4月くらいの山に登ることは可能だと思います。
    (PS.登るときより下るときを意識して登りましょう。これ一度滑ったら止まらないんじゃね?って思ったら引き返すのも大切です。そういう山には、本格的なアイゼンとピッケルが必要だと思います)
    因みに、私が愛用中の軽アイゼンは⇒コレ(着脱しやすく、氷をよく噛み、普段通りの足運びができるのでオススメです。決してモンベルのサクラじゃありませんw)
    あと、もう一つ。山頂付近にあるバイオトイレは施錠されていて使えない(冬季封鎖)の可能性があります(私は南木曽岳にて経験orz)。4月の山登りには携帯トイレも必携です!

  13. 滑る・転ぶ
  14. ふと考えると、街中で滑ったり転んだりすること少なくなりましたね。バリアフリーとか色々な考え方で、気付かないうちにとても生活しやすくなってるんですね。
    さて、そんなことを言ってられないのが山の中です。滑る、転ぶは山の中でも極力減らしたいアクシデント。登山道はコンクリと違って、柔らかい土だから転んでも痛くないんじゃ?って思われる方もいるかも知れませんが(勿論土の上ならそれほど痛くないんですが)足を捻ったり、滑落したりと…それによって起きる重大なアクシデントを考えると、軽く見ることはやめたほうが良いと思います。
    山の中で滑ったり転んだりしやすいポイントをいくつか考えてみると@濡れた場所、A折り重なった落ち葉…等が思いつきます。それ以外にも私が失敗した凍結してるのにアイゼン履かずに滑るとかありますが、レアケースだと思うのでここではスルーしますw
    @の濡れた場所っていうのは、すぐに思い浮かぶだろう渡河の途中の岩以外にも、雨に濡れた木の根や木道もかなり危険。特に木の根は乾いているときは非常にグリップするので、油断して足を置いた瞬間に滑ることしばしば。先日も下山中、左側が崖の状況・右側から左下側へ伸びる木の根に置いた右足が左方向へ滑り(足が交差するような状況になったわけです)、転倒しました。左側の崖に向いて尻もちをついた感じですが、場合によっては受け身を失敗して手首を捻ってしまったり、体勢を無理にこらえようとして足首などに負担をかける可能性もありました。
    A折り重なった落ち葉は、特に秋・冬に登る人には分かると思います。土の上に一枚乗った落ち葉でしたら気になることはほとんどありませんが、これが二枚三枚と重なった状態は非常に危険。乾いてるからと安心して足を乗せた瞬間にずりっと滑ることになります。こういう場所は、歩幅を狭くして、滑っても体勢を崩さない程度で進むと良いですね。

梧臨海の失敗談、いかがだったでしょうか。経験者にとっては「あるある!」で、未経験者にとっては少しでも参考になれば幸いです。
これからも山と自然に敬意と畏怖の気持ちを持って、遊ばせてもらおうと思います。長文のお付き合い、ありがとうございましたm(_ _)m

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