11月3日8時30分ごろ、東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出、同時に海底を通る東京湾アクアラインでもトンネル崩落事故が発生。政府は原因を海底火山か熱水噴出孔の発生と見て対応を進める。矢口蘭堂(やぐち らんどう)内閣官房副長官は、ネット上の一般人による配信動画や目撃報告から、いち早く巨大生物に起因している可能性を示すが、一笑に付される。しかし、まもなく巨大生物の尻尾部分がテレビ報道されたため、政府は認識を改める。巨大生物は多摩川河口から東京都大田区内の呑川を這いずるように遡上し、蒲田で上陸、北進を始める。
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「それでは映画感想第2回を始めたいと思います。 前回に引き続き解説役その1を務めます、キャラメルくんです。よろしくお願いします」 |
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「アンギャー!!!(ゴジラ咆哮」 |
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「……またこのテンションかぁ。 えっと……自分をゴジラだと思い込んでるこちらの方は解説役その2を務めます、プレッツェルちゃんです」 |
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「ヒュゴオオオオオ!!!(レーザーを出す」 |
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(……この人、なんでこんな男子小学生みたいなノリなんだろう) |
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「ヒュゴッ ヒュゴッ ヒュゴオオオオ!(レーザーめっちゃ出す」 |
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「えーっと、野良ゴジラは置いといて……と。 第2回で取り上げる映画は【シン・ゴジラ】です。2016年7月29日公開の10数年ぶりぐらいのゴジラシリーズですね」 |
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「パパ パーパーン パーパーン パパパパパーン パーパパーパーパーパーパパパパパン」 |
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「……宇宙大戦争マーチかな? 作中でも流れてたけれども」 |
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「というわけでシン・ゴジラの感想だけど、プレッツェルちゃん的にはどうでした?」 |
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「もうホント最高…最高と言わざるを得ないわ……!!」 |
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「よかった、正気に戻ってたようだね」 |
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「私はいつだって正気だけど?」 |
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「……一番返ってきてほしくなかった返事だなぁ。むしろ正気じゃなかったって言ってくれた方が100倍安心感ある」 |
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「ゴチャゴチャうるさい子だなぁ、キャラメルくんは。尻尾からレーザー出すぞコラ」 |
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「どこに尻尾があるんですかねぇ……。 それはさておき、映画のどの辺がよかったですか?」 |
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「映画のキャッチコピーが【現実(ニッポン)対虚構(ゴジラ)】なんだけど、まさにその通り! この映画は現実と虚構の戦いなのよ! ゴジラという荒唐無稽な虚構の象徴と、リアリティを追求して表現される日本という現実の象徴! もう、これがたまらないわねぇ!」 |
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「キャッチコピーは本当にピッタリ当てはまってるよねぇ。 ゴジラが登場してから政府の会議シーンが幾度となく続くんだけど、すごく徹底してるというか。普通の映画だったらさっさと終わらせようとするところなんだけど、この映画は現実にスポットを当ててるわけだから、この徹底っぷりがとても重要なんだよね」 |
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「そうそう、ここが丁寧に描写されてるからこそ、人間が知恵を重ねて対策してきても理不尽に打ち崩す、ゴジラという虚構が生きるのよね!」 |
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「そしてその現実は、自衛隊が総力を挙げて撃退作戦をするシーンが最高潮に達する……と。 これ以降って、わりと日本側も虚構寄りになっていくんだよね」 |
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「ゴジラがより虚構に踏み込んでいくからね! こちらも虚構寄りになって行くしかない……! 電車だって全力で戦うさ! 舞うさ! でも、ちゃんと現実的な手段を踏んだ上での虚構、なんだよね。そこがゴジラとの対比になっているのかなって」 |
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「中盤に入るあたりから、石原さとみさん演じる【カヨコ・アン・パタースン】というキャラクターが出てくるんだけど、なんていうか、すごく漫画的なキャラクターという感じがするよね? バイリンガルキャラ感がものすごいというか」 |
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「そうね! でも、さっき日本側も現実から虚構寄りになっていくと言ったけど、その橋渡しをしている感じというか、スムーズに繋げるための潤滑剤というか、そんな感じがするわねぇ。多分、カヨコさんがいないと、前半と後半の違いで違和感が出てきそう」 |
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「それはあるかも」 |
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「ゴジラ対策のために作られた【巨大不明生物特設災害対策本部(巨災対)】も、比較的漫画寄りな感じのキャラクターもいるからねぇ。でも、だからこそ虚構の象徴であるゴジラと立ち向かうことができるのかも」 |
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「プレッツェルちゃんが一番好きな巨災対のメンバーは?」 |
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「市川実日子さん演じる【尾頭 ヒロミ】さん!」 |
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「そ、即答だなぁ」 |
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「あのコミュニティ能力低そうなところがすごくいい! ニコリともしないし! 本部から避難するときも、他のみんながあわてながら避難する中で、ノートパソコン抱えてスタスタ歩いていく姿がとてもいい!」 |
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「いいよねぇ、でも出世できなさそうな感じだけど」 |
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「まあね、確かに元々の所属部署の上司にも厄介者扱いされてるっぽいし。というか巨災対自体がそういうクセのある面子の集まりだし」 |
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「そうだね」 |
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「でも、尾頭さんは作中の最後の最後で少しだけ笑顔を見せてくれるのが、とても良い! 素晴らしいわ!!」 |
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「ゴジラシリーズは何作品か観てるし、いろんなゴジラがいたけど、今回登場したゴジラはどうでした?」 |
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「蒲田くん!!」 |
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「ああ、うん、ゴジラ第2形態のアレね。ネット上で大人気だったなぁ」 |
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「ほとんど前情報無しで観に行ったからさあ、最初に蒲田くん出てきたときはビックリしたわよ! えっ? これゴジラ? じゃなくて今回戦う敵? えっ誰!!? みたいな感じでさぁ。映画館内もざわついてた記憶があるわ」 |
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「わかる。 でも最終的にはとんでもない進化をしていくんだよねぇ……レーザーのシーンはすごかった」 |
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「おなじみの火炎放射だと思ったら、予想外の攻撃に変わるんだもの、ビックリしたわよ! そしてその破壊力たるや!」 |
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「ネットでは内閣総辞職ビームって言われてたよね」 |
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「命名した人、センスあるわぁ」 |
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「個人的には、ラストシーンでのゴジラの尻尾のアレが気になるとこだけど……」 |
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「あれはゾクッとするわよねぇ…… 多分それに対する正しい答えは存在しないのかもしれないけど、ああいう考察点を残してくれる作品は大好きよ」 |
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「感想をまとめようか、プレッツェルちゃんは確かブルーレイ版持ってたんだっけ? 初回限定盤のヤツ。そちらも踏まえつつ、何か一言あれば是非」 |
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「特典映像の話でもいい?」 |
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「どうぞどうぞ。かなり特典映像多いって聞いたけども」 |
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「矢口 蘭堂役の長谷川博己さんのネクタイを、赤坂 秀樹役の竹野内豊さんが締めてあげてるシーンがある。笑顔で」 |
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「ほ、ほぉぉ……。それは、それは……」 |
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「買いです」 |
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(これがまとめでいいのだろうか……?) |