畳の豆知識

畳の特徴
 
畳は生活の知恵の結晶です。除湿や保温などの日本の気候風土に適した機能を持ちます。
その優れた機能を紹介します。

吸収湿性
畳一枚の畳表には平均で約4000本のい草が使われており、そのい草の中の構造は蜂の巣のようになっています。そのため、水分の吸収や放出により、湿度を保つ役割を果たしています。
また、その水分の量は500mlにもおよびます。畳は自然の除加湿器であるのです。


断熱性
畳表に使われているい草には無数の空洞があり、そこに空気がたまり、熱が伝わりにくいという
性質を持っています。また、一度、熱を吸収すると放出しにくいという保温性も併せ持っています。
そのため、畳は部屋の温度を一定に保つ効果があります。


防音性
畳床を構成する素材には空気を蓄える空洞あり、そこにある空気に音が吸収され、音をやわらげます。
また、畳床は重量感があり、音を伝えにくくする効果があります。
そのため、畳は優れた防音材なのです。


空気清浄
い草には他の素材に比べて、アセトアルデヒドや二酸化窒素などの健康に悪影響のある物資を吸着する性質があります。そのため、畳は部屋の空気をきれいにしてくれる天然素材の空気清浄機としての機能を持っています。

弾力性
畳の中には空気が蓄えられているため、ある程度の弾力性を持っています。
そのため、小さな子どもやお年寄りが転んだとき、フローリングなどに比べて、畳がクッション代わりになり、けがをしにくいのです。



鎮静効果
い草には特有の清涼感を感じさせる香りがあり、人の心を落ち着ける鎮静効果があると
いわれています。

また、畳に触れたときの手触りや歩くときの感触も、人の心を落ち着かせる効果があるようです。


●新しい畳の取り扱いは....。

畳表は直射日光をさけて下さい。変色を早め畳表を痛めます。

畳のふき掃除は? とくに新しい畳には、白い染土(粉のようなもの)がついています。
これは、色・香りを持続させるものですが、気になるようでしたら、必ず乾いたぞうきん等で、
カラ拭きして下さい。(水・湯や洗剤は使わない)

※こぼしてもあわてないで!! 畳のシミ抜き方法

新しい畳表には時に折り目(畳の目なりに5ミリくらいの黒ずんだ筋)が目につきますが、
地厚な良質品ほどでがちです。この折り目は使っている間に自然に消えます。

新しい畳表は、少し光って見える所がある場合不良品ではなく、
畳を使用していると畳全体がつやを出してきます。

一般の部屋(寺・社等は除く)は畳の敷き方に廻し敷きが多く用いられています。
畳表を替えると特に縦・横の畳表の色(縁の色も)が違って見えますが、
これは織物である畳表の目の向きの違いです。

畳とカーペットや上敷きゴザの重ね敷きはさけましょう。
ホコリがたまりやすくダニの生息が畳だけより約7倍も高まり不衛生です。
※畳にはダニが発生しやすいって本当ですか?

畳のイ草表を織る際に、途中で切れたイ草や短いイ草がはさまっている場合があります。
その場合無理に爪などでむしり取らず、掃除機などをかけると自然にとれていきます。

最近の畳縁はほとんどが合成繊維なので摩擦には非常に強いし変色も少ないですが、
熱には弱いのでアイロンやタバコの火には充分注意して下さい。

部屋の湿度と適度な風通しは畳を長持ちさせる大事なポイントです。
梅雨から夏場にかけてと、冬場の暖房には特にカビなどの発生
ご注意願います。

畳は年に1回くらいは裏側の日干しをして下さい。健康的で快適な暮らしができます。

畳表の裏返し、3〜5年位で行うのがお得です。


タタミの小林