4/9(火) 晴天 ソルトレイクシティ ソルトレイクYH |
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「モルモン教」 | |||||
今日もソルトレイクは晴天だった。昨日少し心配していたルームメイトの外人二人は実はすごくいい人だった。俺が黒人と思っていた人は実はメキシコ人でメキシコなまりの強い英語でしゃべるのでほとんど意味が解からない。さらに日本人と台湾人の2人も加わり合計5人部屋となった。やっぱり東洋系の人が加わると心強い。
今日は早速予定していたモルモン教の総本山、テンプルスクェアに行ってみた。テンプルスクェアはダウンタウンのど真ん中にありユースからも歩いて20分くらいしかかからない。まさにソルトレイクシティの象徴といえる。 まずはテンプルスクェアの外からパシャパシャと写真を撮っていた。そして少し様子をうかがいながら中に入ってみるとシスターらしき人と観光客らしき人がいっぱい歩いている。スクエァ内にはいろんな建物がありやはり一番目立つのが神殿のソルトレイクテンプルである。 このソルトレイクテンプルをポカーンと口をあけながら見ていた。他のところはどうやら簡単にも入れそうにないからそろそろもういいかなと思い帰ろうとした。 その時である。 一人のシスターから声を掛けられた。 このテンプルスクェア内のシスター達はみんな自分の出身国の国旗のバッチを胸につけている。星条旗のバッチをつけていたのでアメリカ人のシスターだ。なにやら分けの解からないことを言っている。困ったのでいつもお得意の「私は英語がしゃべれません。」で逃げようとした。 するとシスターは「私についてらっしゃい」という。なんだろうと思いついていくと「ジャパニーズシスターを紹介する。」といわれた。その人にガイドしてもらいなさいと言ってるようだ。これは思いもよらぬ展開だ。とりあえずラッキーと思いジャパニーズシスターを紹介してもらうことにした。 ちょうどテンプルスクェアの真ん中にらへんに連れて行かれると、そこにはいろんな国旗をつけたシスター達が沢山いた。タイ、フランス、アメリカ、ブラジルなどなど。そんな中まず紹介されたのが韓国人のシスター”コー”さんだった。 アメリカ人のシスターがシスターコーに俺のことを日本人だというとコーさんはトランシーバーで日本のシスターが来るように頼んでくれた。 コーさんはすごく親切な人で、俺が英語があまりしゃべれないと知るとゆっくり簡単な英語でしゃべってくれた。それにすごくかわいい。「私の弟は早稲田大学に行ってます。」とか「次はどこに行くんですか?」とか何を言ってるのか大体わかった。LAのユースでも韓国の人としゃべったがわかりやすかった。 発音自体ジャパニーズイングリッシュとコーリアンイングリッシュと似ているのかもしれない。「何か韓国語しゃべれるか?」と聞かれたので「キムチ、ビビンバ、カルビ」と答えるとコーさんも「すし、てんぷら、わさび」と答えていた。そんな会話なのか何なのかよく解からない状況で10分くらいたってやっと日本人シスターがやってきた。 来たのは2人。2人とも名前は忘れてしまったがなぜか出身地だけは覚えているので熊本出身のシスターをシスター熊本、長崎出身のシスターをシスター長崎と名づけた。2人とも年は俺と同じくらいだ。なぜ出身地だけは覚えていたかというと2人とも九州だからだ。やっぱりキリスト教と九州はつながり深いのかなと考えていた。 まず最初に連れて行かれたのが神殿のソルトレイクテンプルだ。急に「ここに立ってください。」とソルトレイクテンプル前に立たされた。まず簡単な自己紹介から始まった。丁度その時コーさんがもう一人日本人観光客を連れてきた。その人を含めて4人で自己紹介が終わるとソルトレイクテンプルの歴史を解説してくれた。 「何か質問はありますか?」と言われたので俺はシスター熊本に「モルモン教ってキリスト教の一派なんでしょ。何で神殿の上に十字架ないの?」と聞くといろいろ教えてくれた。はっきり言ってよく解からなかった。けど少しだけ解かったのはモルモン教というのは単純にカトリックとかプロテスタントとかのようにキリスト教一派ではないらしい。モルモン教は十字架のような偶像崇拝は禁止されているようだ。聖典は聖書とモルモン書の2つあるらしいということであった。
次に紹介されたのが大礼拝堂だった。ここは礼拝堂の前のほうにパイプオルガンがあった。これは世界で12番目に大きいらしい。さらに音響効果を高めるために礼拝堂には柱を立てない構造になっているといわれた。確かに周りを見ても柱がない。さらに驚いたのが礼拝堂の椅子は本来木目があまり目立たない木を使っているらしいが美しく見せるために全て手書きで木目を書いているとのことだった。 またここの聖歌隊がソルトレイクオリンピックの開会式のと時歌ったということだった。礼拝堂の次は何だろうと思うと「次はイエスキリストの声を聞いてください。」といわれた。何のことだかさっぱり解からなかったがビジターセンターの方へ向かって行った。その途中シスター熊本から「モルモン教のこと少しご存知のようですがどのようなことをご存知なんですか?」と聞かれた。 ギクっとした。俺はモルモン教のことは地球の歩き方に載ってることぐらいしか知らなかった。とりあえず「昔は一夫多妻制だったんですよね。」というとシスター熊本はこのことについても詳しく教えてくれた。ビジターセンターに着くと2階に上がった。そこには大きなキリストの像がありその周り(ドーム状になっている)は宇宙の絵が描かれていた。
椅子がありそこに座らさられると急に日本語でキリストの声が流れ始めた。「私の傷ついたわき腹を見なさい、どうのこうの・・・」あっけにとられてしまった。さすがにこのへんは宗教的だなと感じた。テープが終わると最後にビジターセンターの一階でお土産とアンケートをすることにした。 降りる途中シスター長崎から「今の神の声を聞いてどう思いますか?」と聞かれたがあまり聞いてなかったので少しあせった。「よく解かりませんでした。」と答えた。一回に着くとモルモン書の日本語版を見せてもらった。もしほしければただであげると言われたのでもらうことにした。 アンケートに書いた住所に届くと言われたので住所を書いておいた。最後にテンプルスクエァの見取り図とソルトレイクテンプルの写真をもらった。 シスター達と別れの挨拶をしてスクエァを出ると次にユタ州議事堂に向かった。この議事堂はソルトレイクの一番高台にありその前が大きな坂になっている。ちようど坂の下から議事堂を見るととても美しく貫禄がある。きっとここかのみためも計算に入れて造られているのだろう。その坂を登っていくと疲れるがソルトレイクの町を一望できる。 町にはオリンピックの名残はほとんどないが遠くの山にはまだ雪が残っていた。だが日中はほとんど寒くない。むしろ暑いくらいだ。近くで議事堂をみると大したことなかった。この建物は遠くから見た方がいいだろう。 明日もソルトレイクだが何の予定もない。正直ソルトレイクはテンプルスクェア以外スキーのOFFシーズンに来ても何もすることがない。何ややろうかな??
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