キヤ95系写真室
DR2 2005年、9年ぶりにキヤ95の弟分が登場、その名はDR2。

この車両は1996年に登場し、今まで別々に行っていた架線・軌道等の検査を一度に行えるようになった電気・軌道総合試験車です。
気動車ゆえに、従来のような電化区間・非電化区間それぞれの電気試験車、更にいわゆる「マヤ」検を用意する必要がなくなりました。
(キヤ95系登場前は非電化区間の電気試験車のみJR西日本からキヤ191系を借りていました。)

更に足回りはベースがキハ75・85系の為検査もより高速になり、JR東海の全区間で走行することが可能になりました。
ちなみにこの車両は「ドクター東海」と呼ばれ、ドクターイエローほどメジャーではありませんが親しまれています。
また、2005年4月にキヤ95系がもう1編成登場し、こちらはDR2(ドクターの第2編成の意味?)と名づけられています。
2007年から2008年にかけてそれぞれの編成が日本車両でATS-PT改造を実施し、床下機器に変更が伴っております。
こちらの改造概要については次のページでご紹介いたします。

2015年にはDR2編成が検測機器の更新と架線検査機能を取り付けるために、DR1編成は架線検査を同年10月で終了すると同時にパンタグラフを取り外されました。

車両外観(DR1編成)  96年生まれのDR1編成(編成名付与2005年4月)です。
 2005年8月から10月初頭までは日本車両にて検測機器をDR2に合わせる改造を施工されました。
 その後、2007年末において同じく日本車両にてATS-PT改造を受けています。
 更に2015年10月にはパンタグラフをDR2編成に譲り渡すために撤去改造を名古屋工場で受けています。
入換中 DR1(当時は編成名なし、山側)
全検直後に偶然名古屋車両所で目撃した時の姿です。
日時 2005年9月25日 14:33

検査中
DR1編成(海側)
この日は架線・線路など検査メニューの多いタイプの走行。
パンタグラフを上げての走行です。
場所 大府→共和間 日時 2009年7月12日 15:09

車両外観(DR2編成)  2005年4月に登場したDR2編成は東京(東海道線基準)より先頭車のパンタグラフ関係
箇所が準備工事になっているのが特徴です。
 なお、DR2編成も側面はDR1と同じなので山側の画像は省略させていただきました。
 こちらは2007年11月にATS-PT改造を実施されております。
 登場後10年経過した2015年には日本車両で検測機器の更新とパンタグラフを設置する工事を受けました。

第一編成の10年後に出た「相方」
キヤ95系(DR2編成、海側)
2005年4月に検測頻度の向上を目的として登場した第2編成。「ドクター東海」の愛称から、
「ドクター」の英語の略称(Dr)を用いた「DR」編成と言う編成記号が与えらた模様です。
なお、JR東海在籍車両では0系編成(NH・SK・YK)以来の英語二文字による編成表記となりました。
場所 大府駅 日時 2005年5月9日 10:52

現在の姿
DR2編成(海側、2015年10月より)
架線検査機能を設置後の姿です。
場所 笠寺駅 日時 2016年4月10日 12:15

DR1とDR2の検測装置  主にパンタ周り関係が異なります。
DR1編成(主に山側から撮影)
【2015年10月まで】
DR1編成(2015年11月〜) DR2編成(主に海側から撮影)
【2015年10月まで】 
 DR2編成
 (2015年12月〜)
パンタグラフ
(キヤ95)
検測装置を上から見てみると
キヤ95系測定用パンタ
検測用パンタ周りに、サーチライトが付いているのが特徴です。
 取り外されました。
 パンタグラフ撤去後
 パンタグラフ、サーチライトの撤去のみで配線、レーザー照射装置は残されています。
 
土台だけ
キヤ95系測定用パンタ「準備工事」部
こちらは軌道検査を主眼と置いているためDR1のようにパンタグラフ、サーチライト部分が取り付けられておらず準備工事のみとなっております。
 
DR2編成パンタグラフ
DR1編成から持ってきたものです。DR1編成時代にはなかった架線を照らすライトも追加されています。
サーチライト
(キヤ95)
サーチライト
DR1のサーチライトは電球によるものとなっています。
T4などの最近の検測車と比べると古めかしいと
なるのでしょうか・・・。
 撤去済 【装備無】
DR2は準備工事のみとなっており、サーチライトは
未装備となっております。

パンタ設置時に取り付けられています。
DR2編成では検査ライト関係はLEDが使用されています。
観測ドーム
(キヤ95)

観測ドームの左右にパンタグラフを照らすべくサーチライト
が構えています。
 サーチライト撤去済  
台座のみでライトは設置されておりません。
(山側より撮影)
 登場時から変化ありません。
パンタ拡大
(キヤ95)
パンタ拡大
パンタグラフ
パンタグラフのドームよりには中心からのずれを測定するペイント(黄色・赤色)及び支障物測定のためのセンサーが手を伸ばす格好になっています。
 パンタグラフ撤去済  パンタグラフ装備無
パンタグラフ 
DR1編成のパンタグラフを移設。(画像はDR1時代のもの)
動力台車
(キヤ95)
DR1の動力台車
DR1、動力台車
台車はキハ75系のそれを基本としているだけあり、
外観は瓜二つとなっています。
 
 
こちらはDR2
DR2、動力台車
先輩DR1と全く同じものとなっています。
 
検測台車
(中間台車
キサヤ94)
空気バネ省略
キサヤ94の検査台車(中間台車)です。
こちらは空気バネが省かれており、形態も独特です。
 
 
DR2の検測台車
こちらも先輩DR1と同じものです。DR1の画像は山側、DR2の画像は海側(東海道線基準)から撮影したものですが、どうやら山側のみに速度発電機が装備されているようです。
 
検測台車
(両端の台車・キサヤ94))
検測台車(車端部側)
キサヤ94の連結面側台車です。
測定枠の内側にレーザー発光機が搭載されています。
 
 
こちらはDR2
やはり、DR1と同じものです。測定枠の穴らしきものの位置が異なるものの、山側・海側からの違いからでしょう。
 
レール測定装置
(キヤ95)
DR1の装置
こちらはDR1の装置です。
台車に電球による投光装置、測定装置はレーザー光
を当てて検測を実施しております。
 
 
夜間は怪しく光る
こちらはDR2の装置となります。
見た目はDR1と若干異なります。両者ともに山側からの撮影なので搭載機器による違いかもしれません。
  
無線検測アンテナ
車両端部に列車用の無線アンテナを、車両中央に無線装置測定用のアンテナを持っています。 
 
中央の列車無線アンテナ取り付け台座はあるものの、アンテナは外れています。  
カメラ
(両先頭車)
これは一体?
DR1のカメラ
こちらはかなり大型です。
 
 
DR2のカメラ
DR1と比べると大型な装置は見られず、かなり小型になった模様です。
 

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