骨折の治療は、折れた骨を整え、動かないように固定して、
自然治癒を待つのですが、その固定法にもいろいろあります。
主なものは、次のとおり。

外固定法

この方法は、手術なしで、外から副木を当てて巻くとか、
石膏などの固まるギプスで固定します。
単純な骨折は、この方法だけで済むこともあるようです。

創外固定法

現在のアビーもこの固定法がとられています。
折れた骨に、皮膚の上からピンを差し込んで、
フレームでそのピンをつなぎとめる方法です。
見た目、痛いです。
このピンがゆるむこと、常に刺さっているピンのところから
細菌が入らないようにすることなどに、注意する必要があるそうです。
後に書く、プレートを用いる固定法よりも、管理が難しく、安静が必要となります。

内固定法

アビーの一回目の骨折のときは、この方法でした。
医療用の金属板と、ボルトで、折れた骨どうしをガッチリと留めます。
他にも、骨髄内にピンを入れてくっつける方法などがあるらしいです。
金属板を用いる方法は、骨折部分がキレイに治るらしいのですが、
プレートに頼りすぎて、骨が溶けてきてしまうことがあるらしいので
油断は禁物です〜。プレートを取る時期の見極めが肝心なんだとか。
でも、プレートを入れっぱなしにする獣医さんもいるらしく、
そのへんはなんだかよくわかりません・・・。

どの方法にしろ、安静が必要です。
イタグレのような活発な犬を安静にさせるのは至難の業ですが
頑張って療養して下さい!

アビーの場合も、だんだん欲求不満が溜まり、荒れてくるので、
抱っこしたまま外へ気晴らしさせにいったり、日光浴させたり、
動かないように遊ばせたり、
(ボールを投げたとみせかけて、ただ勢いよく加えさせただけの
なんちゃってボールキャッチ遊び、とか。おだててほめてあげると、
こんな子供だましの遊びでも夢中になってるようです。)
たまに気分転換をさせています。
きかん坊のアビーの場合なので、あまり参考にしないで下さい・・・。
ケージでおとなしくしてくれる子なら
しっかりケージレストさせるべきだと思います。

 
両開きの屋根付きケージ

ケージは、屋根からも開くものが良さそう!
うちの場合、ケージを、上の屋根が開くタイプに変えました。
左右、どっちからも開きます。
屋根が開くほうが、足に負担をかけずに、ケージから出し入れできるような気がします。
今までサークルだけだったんですが、どうしてもたまに立ち上がったりしてしまうので、
立ち上がった後、着地したときに足にかかる衝撃を考えて、
立ち上がれない屋根付きケージになりました。
「屋根がどっちからも開くよ〜」
スペース埋めのための箱

しかし、このままでは、ケージ内スペースが広くて、中を歩けてしまうので
安静とは言えなくなってしまいます。
獣医さんにも、なるべく狭いスペースにと言われたこともあり、
考えた結果、ダンボール箱を入れて、スペースを狭くすることにしました。
「今や、壊されてボロボロになってきた段ボール箱。」
衝撃吸収のためにマットを敷いてみる

また、ケージや、トイレサークルには、衝撃吸収のためのものを入れてあげるといいかも?
きみさんちのマティくんが骨折しているとき、ゴム製のマットを敷いたら、
衝撃を吸収して良かったという体験談に基づき、アビラテ家でも導入しました。
というのは、アビーは、ウンチをするときに、何度も立ち上がったりする運動
(アビラテ家では、ウンコ踊りと呼んでいます。笑。)をしないと出ないみたいなので、
トイレにも何か、着地したときの衝撃をやわらげるものが必要になったためです。
といっても、ゴムマットって、なんか高そうなので、かわりに、
固いゴム製の風呂マットをカットして使いました。
「風呂マットを敷いたところ」
食べ物&サプリに関して

ごはんに関しては、今は療法食ですが、
アビーの場合は、たんぱく質を摂ったほうがいいと言われたので、
手作りササミジャーキーや、麩など、たんぱく質の多いものを摂らせるようにしています。
市販のジャーキーには塩分がかなり多いので、手作りにしています。
でも、ササミにはリンが多いそうで、そのへんも注意しなければいけません。
リンが血液中に多いと、リンと結合して腸内で沈殿することが多いのです。

そんなわけで、骨だからといって、必ずしもカルシウムを摂ればいいってわけでもないようです。
でも、カルシウムも、たんぱく質も過剰に摂取すると、弊害も起こるので注意です。
特に、成長期のフードには、通常の何倍もカルシウムが配合されているので、
改めてカルシウムのサプリを加えない方がいい、という人もいます。
過剰摂取すると、筋肉や関節に悪影響を及ぼしたり、
成長期だと骨が曲がったりするんだとか。
(弊害についての記事→dogoo質問ページより。その他のページより。)
サプリメントも、上手に使わないといけないみたいです。
なので、与える場合は、獣医さんに相談してからのほうがいいようには思います。
「手作りササミジャーキーにクギヅケのアビー」
日光浴と適度な運動

骨を強くするためには、日ごろから日光浴をよくして、
運動を適度にすることが効果的だそうです。

スベリ止めの工夫

また、骨折させないために、フローリングの床にじゅうたんをひいたり、
スベリ止めのワックスを塗ったりしたほうが絶対にいいと思います。
骨だけじゃなく、関節にも、そのほうがいいと聞きます。
ジャンプも、骨・関節のために、させないほうが良いらしいです。
「日光浴をじゅうぶんに」

男の子のオシッコ時に

イタグレの男の子って、おしっこがどこに飛ぶかわからない、とか、
胸や足にかかっちゃう子いませんか?
アビーがそうです。
ギプスや包帯にオシッコがかかってしまうなんてことは日常茶飯事。
これには本当に困りました。
そこで、うちが考えた作戦は↓これ

「直接受ければ失敗ゼロ」
写真の白線のあたりで、トイレシーツをかまえて、直接オシッコを受ける!!
という、原始的な方法。でも、この方法に気づくまでに何ヶ月苦労したことか(笑)
この方法にしてからは、ギプスがオシッコまみれになることは無くなりました。
とはいっても、誰かが絶えず見ていないと、この方法はできないのですが・・・
意外と、ぶつかる問題だと思うので、困ってる人は是非試してみてください。
ためになるリンク

最後に。
他のイタグレちゃんの骨折療養記を見たい方は、下記のリンクから飛べます。
とても参考になるホームページばかりなので、ぜひ見に行ってみてください。
また、骨折のときはこうしたらいいよ、とか、
素人が見聞きしたことを書いているので、「ここは違う」なんてことがあるかもしれません。
そういった点、ご意見、ご感想などありましたら、メールにてお願いします。

きみさんちのマティくんの場合

(三度の前肢骨折、全て創外固定による治療。)

yoshikoさんちのロメオくんの場合

(二度の前肢骨折、一度目は創外固定、二度目は髄内ピンによる治療。)

geneさんちのアルテミスちゃんの場合
(一度のしっぽ骨折、外固定法による治療。)
 
   
 
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